現在、仙台で公演中の劇団四季ディズニーミュージカル『リトルマーメイド』。ディズニー映画の世界を華やかに再現した舞台は連日、大盛況だといいます。人気公演を支える舞台裏を「ある人」と一緒に巡ってきました。

東京エレクトロンホール宮城で公演中の劇団四季『リトルマーメイド』。地上に憧れる人魚姫のアリエルと人間の王子エリックとの出会いをきっかけに始まる恋と冒険の物語です。案内してくれたのは…。

伊藤瞳 アナウンサー
「よろしくお願い致します。仙台放送の伊藤瞳です」

川口雄二さん
「スカットル役の川口雄二です」

スカットルはアリエルの友達の陽気なカモメ。地上の世界を知らないアリエルにいろいろと教えますが、内容はデタラメばかり。観客の笑いを誘う人気のキャラクターです。そんなスカットルを演じる川口さんご自身も…。

川口雄二さん
「実生活から真面目にとぼけているので、そのまま」

スカットルのように陽気で楽しい川口さんと舞台裏に行ってみましょう!
『リトルマーメイド』の舞台裏その1「リアルを追求!」

川口雄二さん
「こちらでご案内するのが、リトルマーメイドの世界観を表す海の生き物パペットです」

伊藤瞳 アナウンサー
「本当に生きている感じで」

川口雄二さん
「エイ一つにもいろいろな動きがある。違うパペットにもいろいろな動きがある」

舞台ではおよそ40種類のパペットが登場します。

男性アンサンブル 南晶人さん
「パペットは水中で生きている生物なので、水の中で水圧を受けて進んでいるというのを表現するために一定の速度で動かすことを心がけています」

私も基礎的な動きを体験させてもらうことに…。

男性アンサンブル 南晶人さん
「この状態をキープして真似してください」

伊藤瞳 アナウンサー
「じゃ、いきますね。あれっ!あれ?難しい!難しいですね。基本的な動きだけでこんなに大変なものなのかと…スカットルから見てどうでした?」

川口雄二さん
「……うん。とても難しいものなんだなと」

『リトルマーメイド』の舞台裏その2「厳選した素材の衣装」

衣装スタッフ 佐藤晴奈さん
「これが海の中のアリエルの衣装なのですが、見ていただくと長いヒレ!これが1、6メートルあります」

伊藤瞳 アナウンサー
「自分の身長より長いです!」

素材はシルクを使用。浮遊感を表すためにシルクの中でも、最も薄いものを使っているそうです。

伊藤瞳 アナウンサー
「しわはどうですか?」

衣装スタッフ 佐藤晴奈さん
「しわはつきやすいので、毎公演前にスチーマーがけを行っている」

伊藤瞳 アナウンサー
「そしてお隣にあるのが」

川口雄二さん
「私、スカットルの衣装」

伊藤瞳 アナウンサー
「羽がすごいですよね」

衣装スタッフ 佐藤晴奈さん
「これが羽に見立てたオーガンジーリボンというのを使っている。5色使われていてグラデーションになるように付けられています」

伊藤瞳 アナウンサー
「着心地はどうですか」

川口雄二さん
「体の一部になっていて重さも感じないし、動きにくさも感じないし、そのまま役に入れる」

伊藤瞳 アナウンサー
「羽が抜けたりは?」

衣装スタッフ 佐藤晴奈さん
「とれてしまうので、その都度付け直している」

衣装は全部で300点ありますが、それぞれ毎日のメンテナンスを徹底しているといいます。

衣装スタッフ 佐藤晴奈さん
「いつも完璧な状態でお客さんに見ていただけるよう頑張っています」

『リトルマーメイド』の舞台裏その3「着け心地抜群!かつら」

川口雄二さん
「伊藤さん、このかつら誰のかつらか分かりますか?」

伊藤瞳 アナウンサー
「分かりますよ!スカットルですね」

川口雄二さん
「正解」

スカットルのかつらは、カモメらしく羽のふわっとした感じを表現しています。こちらは海の中のアリエルのかつら。浮力を表すため三角錐型になっていて高さはおよそ50センチ!重そうに見えますが…どのかつらも「軽さ」を実現しているそうです。

川口雄二さん
「着けていることが分からないくらい軽いし、ノンストレスだし風を感じられる」

使用されるかつらは全部で60枚。公演を1回終えるたび、一つにつきメンテナンスに30分ほど時間がかかります。

床山スタッフ 田中月子さん
「しっかりと毎回、同じものを作るというこだわりを持っている。キャラクターの雰囲気を壊さないように注意しながら」

『リトルマーメイド』の舞台裏。最後は「細部まで作り込んだ小道具」

川口雄二さん
「こちらが舞台で使用されている小道具です」

まず、カミスキー。見た目はフォークですが、アリエルは「ある友達」から「髪をとかす道具」と教えられ、勘違いして使っています。

伊藤瞳 アナウンサー
「あっ!思ったより軽い。舞台観ても思ったが大きく作られていますよね」

川口雄二さん
「魚から見たら、これくらいの大きさなので」

伊藤瞳 アナウンサー
「間違えた情報を教えたのは誰(笑)」

川口雄二さん
「誰ですかね~」

伊藤瞳 アナウンサー
「劇中のせりふをいただけないですか?」

川口雄二さん
「出た!人間の道具だね、この私に相談して大正解!スペシャリストがお答えしよう」

伊藤瞳 アナウンサー
「ありがとうございます!」

こちらは、劇中の楽曲「アンダー・ザ・シー」で海の仲間たちが演奏するサックスとフルート。ヒトデや貝殻など、海のもので作られています。こちらは海の魔女・アースラの扇子。

伊藤瞳 アナウンサー
「毒々しい。骨の部分が…」

川口雄二さん
「魚の骨ですね」

伊藤瞳 アナウンサー
「魚の骨になっているんですか。恐ろしさを感じますね。本当に細かいところまで…これを知っているとより舞台が楽しいですね」

最後に川口さんから真面目なメッセージです。

川口雄二さん
「劇団員一丸となって舞台の表側も裏側も一生懸命作った『リトルマーメイド』。パワーになると思います。是非、劇場で見てください。よろしくお願いします」

劇団四季ディズニーミュージカル『リトルマーメイド』仙台公演は3月12日まで、青葉区の東京エレクトロンホール宮城で開催されています。

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