【朗読】吉川英治『魚紋』AudioBook 作業睡眠用  読み手七味春五郎  発行元丸竹書房

吉川 英二 魚文お部屋様 崩れ ち今夜もまたこの顔合わせでは霊によって 弱しとなること間違いなしである受けても 火鉢に炭を継ぐ世話もいらないほどの容器 らし花も今夜あたりでおしまいだろうレジ の外にはまだとてない頃からめの音がひひ と振り続いてい た パチ パチリかやの政の晩が3面行儀よく並んで いたとの前寄った一面は開いていて紫ちり 面の座布団だけがある夏石の白へ手を 突っ込んで さて弱った顔つきを禁止のように晩へ 近づけて唸っているのはついこの近所の 山岡屋という七屋の バト七屋と言うと肩の中でもカチカチの シリアらしく聞こえるがもっぱら商売に なっていくのは警外だという噂のあるシア なのであるでそこの番頭というさすの目も どこか鋭かったけれど男ぶりはちょっと 良くて年頃もここへ集まる中では1番 若い地下ご ぐらい パチなるほど 明子もあるものだの相手は医者の原案だっ た外科では上手と言われているが脂ぎった 50男で人という職業にはあまりに体力的 な人物だった道楽が多いらしいのである いつも氷を借りて苦しんでいる第一秒を 回っている時間よりもこの誤会所にいる方 がはかに多いという医者様だっ た 2すまないが今度はもらったぜ一局勝敗が ついたと見え晩の下に隠してある掛け金を さらうように懐へしまい込んでどうだな そっちの風音は言いながら隣の対局へ横 から顔を突き出したのは横に黒い刀傷の ある村安電であるこれはごけ人と自称して いる男で30がみの苦み走った骨柄であっ た背があかく手足が長くそして痩せている ので場所などを通ると女たちがキさんと あして呼ぶそのキさんと対して今かけて おいたいくらかの金を取られしょんぼりと もう石を崩した番をいつまで未練ゲに眺め ていたのは浮市の北川春作だった気が弱く て投資がなくおまけにごは空っぺたと来て いる瞬作は寄せばいいのにババここへ来 なければ寝られないと言っている来れば また必ずかもなの だ何の言が と自分でもこぼしていながら今夜もいつ まで帰ろうとはしないもうふけているので よく流行るこの5会所も帰るものは帰って しまったのであろう座敷にいて世も知ら ないのはこう余名だったあとはこのご会所 のあが1人今し方夜食の寿司が台所へ入っ たから茶を入れる帰宅をしているので あろう茶の間の方で瀬戸の音がして いるかまきりさんそこから声がしてもうお 寿司を出してもよござんすか電は舌打ちし てよしてこれれカマキリなんて呼ぶな悪党 じゃあるねえ しだって呼ぶ人が綺麗な女だと振り向く じゃないのから買うのが 匠よそお前さんが怒るとちょっとすごい からねお寿司はまだ山岡屋と玄関の勝負が 片付かねえからもう少しの間そっちへ置い といてくれラブ大いだと見えますねそう 言いながらご会所の女あじは茶の間から出 てきた髪を切り下げにしているけれど年は まだやっと245にしか見えないいつも 皮膚を着て崩したことがない 16の頃から猿北国の大名のお部屋様とし て映画をしくしくきたがその大名の近事の ものと恋をしてやがて浮きなが立つと腹を 切った男を捨てて自分1人で越後から江戸 まで逃げ延びてきたという履歴を持ってい たさすがにこと茶花何でも嗜みがあって絵 も少し隠し分けては生まれつきの細分と 見え大名の奥にいた頃宗家から女で4段の 許をもらってい たおか様近所のものや御用ききは皆様を つけて呼んでいたこの本所の裏町では彼女 の後期メタみだの鍛錬な目鼻たちが吐き ためのつると見えるらしく妙な尊敬を持つ のだっ たお様もまた それを当然として内こそ砕けているがオラ へ出ると図が高かっ たあの人はもと大名のお部屋様だったのだ そう だりで品があるマジ女にはああいうのはい ないすごいな図の高いのがよく見えるのだ からおかしい彼女が今の家にの看板を かけると金目をたのが早速に集まった随分 贅沢をやって暮らしているがそれはありの ようにみ甘い男たちが運んでくるらしい 最も初めは至難だけであったがいつの間に かかけごがもっぱらになりその方の見入り も少なくないそしてお客様を張りに来て いる連中もだんだん古いにかけられて 粘り強いものだけが今では5番の外のにを 削っているのであっ た浮市の北川春作山岡屋の番頭サスごけ人 のカキそれから下界の原案とこう4人は その中でも毎晩のように詰めかけて5には 負けてもその方では一歩も引かない息を 示している出会いであった あの世からの 使い 1両国寿司かえ白の寿司なんざちょっとつ た な師匠すまいが茶も1つ次の部屋へ座布団 を移して茶台を囲みながら4人は笑い教示 たそうしている表面の様子は仲間のつまし さの他何も悪らしいはなさそうだがよく 見るとおく1人を巡って動く4人の瞳には かなり複雑なものが あるいまいましいな山岡屋さんお主には 今月に入ってからも78両が渡航を太られ ているぜもう1局行こう医者の原案は寿司 を食べ終わると早速にまた晩の前へ戻って 先に座り込んでいる岡屋のさすは落ち着き 払って親しなさいよ今夜はもうなぜなぜ 相手を変えて瞬作さんと打ってごらん なさいどうも原案さんとやれば金はただ もらうようなもんだが赤子の手をひねる ようで張り合いがないば馬鹿にしなさんな そうもう1番原案が力み返るとみんな笑っ たそしてカキの電クロがいや俺が人手ご覧 しようかうんいくら行くこれだリギをバの 下に置く玄がも金を出しかけたするとおが おやこじかしら瞬作は気の小さな目をして 風じゃありませんよ誰か表で塔を叩いて いんのだ誰だろう今頃バーヤは寝かせて しまったしつぶやきながらおく渡っていっ たもう原案とクロはパチパチ石を打ち始め て いると音がしたその隙間から締めっぽい風 が奥まで流れ込んでくるおは何かしばらく 戸口に立って闇の中の人影と囁いていたが やがて座敷へ戻ってくると山岡屋さんと目 で呼んだ えお前さんに用事の人らしいよ行ってこら んええはてねえおかについて山岡屋が部屋 を出ていくとごを売っていた玄関も カマキリもじろっとその方へ目をやった 山岡屋は暗い光子戸の外を透かしてならだ と言った久しの天に打たれながらほかぶり をした男がその上からまた雨がっぱを かぶってぼんやり立ってい たあなたは山岡屋のさすさんでそうだよ今 お店の方へ参りましたらこの誤会場にいる と伺いましたのでやってきましたわけで雨 が込むじゃねえか用向きは一体何だよ 恐れいりますがちょっとここではお話もし にくいことなんで外まで顔を貸してくれ ませんかバカを言っちゃいけないよこの ふりに出られるものかここはやすい家だ から何も気遣いはいらないぜでもどうも その見えきらない男だった第一風景を見て も職業がわからない屋敷中原でもなし若党 でもなしただの町人とも見えないのである おかは後ろに立っていたがやあ2階が空い てるから2階で話してはですかすると雨の 中で考え込んでいたかっぱの男はおそう 願えればと救われたような顔をおへ向け た 2パチっと一石置いてカキが横を向き師匠 今苦へ上がっていったのは知らない人さん でも山屋が一緒だろう何か内緒話があ るって言うから2階を貸してやったまでさ 女かやくような筋じゃないどこのもの かしらと思って今その男の脱いで行った カパを見たら裏に天満役所と刻印が押して あるじゃない か天満の老番かなりかららしいんだよロマ がどうしてきたんだろうとこれは北川が つぼいた原案の打った石へすぐ白を一石 打ってカキも話に口を出したおかしいな テマのものがこんな欲気にこっそり訪ねて くる なんてだって山岡じゃ内密でけがもして いるというから牢屋敷のものにだって まんざらエコがないわけじゃないだろうさ 町方とか役人などが袖の下を取るのは おおっぴらだがそれに ロバなんて下っ端までが小遣をせりに来る のかな 方そんなことだろうよおくは寿司の皿や 汚れ物を台所へ片付けて風呂に入っ たカマキリと玄がの勝負を瞬作はつまらな そうに横から覗いていたいつでも持ってき ただけの金はここで吸ってしまう瞬作なの であるこれから火の気もないうへ帰る 1枚ずりの色や読本のさし絵を描く気にも なれないのであろううな顔色をしながらも ごを眺めていたけれど耳は風呂場の方で する光家の音を聞いて湯の中におの姿を 想像しているのかもしれなかっ たと川へ立った帰りに瞬作はふとはご団を 見上げたぼんやりと上のにが映っているや に浸透しているが何か内緒晴らしらしいと いったおかの言葉がまだ耳にあったので ふと動いた好奇だった そっと2段未段と足音をしばせてはしご段 の途中にじっと立っていた 3本当にお正鉄がそう言ったのかへいいつ あげられたんだ手へ下げられたのは後月の 4日でしたそるとお前さんはそのお小達に ついている老番なんだねやろ1日おきに晩 代わりがおりますから他にまだ2人ほど愛 がおりますがその者たちには何も打ち明け てはございませんお正説が私にだけ話した ことなんで うん何か印を持ってきたかい手紙を持って きましたよく五郎ないでそんなものがかけ たなそりゃ私がそっと都合をつけますから ね今夜は私は批判なんで実はこっそりお 尋ねに上がったわけで濡れている着物の懐 を探って老板の男はの手紙を差し出した 山岡幸介は安藤を寄せてうんこいつは確か に坊主の鉄の手だあの偽将も随分悪事を 重ねたからもう年にかかってもいい頃 だろうですが残念がっておりますよ せっかく一生1度の仕事をやったところで 縄になっちゃ何にもならないと言ってこの 手紙には詳しいことは使いの口から聞いて くれとあるだけだがさっきはやぶか棒の話 なので半神半期に聞いていたのだが痛コで 700両の金をどうしたっていうのかもう いぺよく飲み込めるように話してくれない か ええその使いに来たんですから何べでも 話します実はおしがこれを打ち明けて あなたに頼むのもどうやら今度はお仕置き も極もと決まりそうなんでうん軽くても まあその辺だろうなするともう2度とこの シバには戻れませんそこでせっかくの 700両あのままにしておいちゃどうも 死ぬにも気にかかるし同じ誰かに取られる なら他人に渡すのは合原だから山岡屋さん の手にあげてもらって石頭の1つも立って もらえればありがたいし運よく遠投とでも なってシャの風に吹かれる日があったら そのうちの幾分でも助けてもらえれば 嬉しいとこま都人が言うわけなんでござい ますよくわかった がそこでその700両の金を沈めてあると いう場所 は橋の西がで橋の多元から川島の方へ足に して15歩ほど歩いたところの川の中だ そうであの辺には悔いが王ございますがの よりも外側へ投げ込んだと言いましたが これはバラでだろ いえ700をみんな風気でそいつを持ち あみに入れて口を縛ってあるとのことです から川の水が増しても流れて場所の変わる 気遣いはございません編みとはうまいもの へ入れたものだな中須の米屋の隠居所へ 押し込みに行ってそれだけの金を取ったは いいが重いので持つにも困って女中部屋 から持ちあみを見つけそいつへ金を入れて [音楽] ゆゆしの辻番小屋から6尺につけられたの でまだ逃げきれるつもりだったんでしょう その金を歌詞から顔の中へ放り込んで一目 さんに逃げ出したらしいんですところが黒 への辻まで来ると運悪く町見回りの旦那州 にぶつかってしまったので前と後ろの両方 から挟撃を食らって刺しの小達もくりあげ られてしまったわけで さヒラスで金のことは申し上げてしまわ なかったのかな出たら目を愛としたん でしょ女将でも分からずじま米屋の委居所 でも泣き入りとなっていますじんおの手は その川の中の金を俺に引き上げてくれとの だな俺に譲ると言うんだなで誠になんです がその私も首をかけてこういう危ない使い に来たのでございますからそこをお組み くだすって幾分かのところを山屋の手から 分けてもらえとお小説も申しましたので そいつは分かっているよなが嘘じゃあるま が一応本当に川底に金があるかどうかを 確かめた上でなくっちゃお前さんにも令は やれないぜ元よりただいますぐにとは申し ませんいずれまた改めて野分でもお店の方 へ上がることにいたしますからロバといえ ば天満ものうちでもひどい白球と決まって いたさし女房をこう抱えて苦しい生活をし ているので あろういかにもいじけたおした目で断が 住むとすぐ立って生子を開けたおと びっくりしたような声を漏らして北川春作 ははご団の中途から慌てて下へ影を隠した 誰れだ立ちしてやがったのは山岡屋がそこ から覗きおろした時はもちろん誰もい なかっ たはしご団の下で老番の男がいやごめん なさいましお邪魔をいたし とセのような背中を見せて挨拶してい た誰か知らぬが虫のつかねえやつがいる人 の密談を盗み聞きなどしやがって油断も 好きも慣れはし ねえ安の下に置いてあるタコ入れを取って ポンと筒を鳴らしはしご団を折りかけよう とすると襖の閉まっている次の暗い部屋で ええよく寝たふいに誰か無遠慮なあびをし てい た 4山岡屋はぎょっとして足をすめたまるで 天から授かり物のような今夜の使いの話な のである受けにいるというのはこんなこと だろうと1人で越に行っていたのだところ がはもうはご団で誰か盗み聞きしていたや があるそれにさえしまったと思っていると この2階にはまだ他に寝ていた人間があっ たのだ最初からこういう話と知っていた なら十分に注意をするのだったし雨などは 厭わず外へも出たのにと今になって後悔さ れ たいかねえタバコの日が消えてやがる おい誰かそこにいるらしいがアドの日を ちょっとここへ貸してくれ襖の中から そんな声がした山屋が開けてみると丹前を かぶって腹ばいになっている男が寝ぼけま をあげああ山屋かと銀歯を見せて笑った あみとあだ名のある遊び人の吉五郎だった 悪いやにとは前を潜め てタの日なら贅沢を言わずに起きてきたら どうだそうさなもう朝かバカを言え夜中だ 夜中に何の逆だ今けったなあざみうんと 安藤の等身へ元首を入れてやに怖いか恐る じゃねえかなんだいお前は 今の話を聞いていたのそう言われて 思い出した夢かと思っていたがじゃあ今 ここでひそひそ言っていた2人の話は ありゃ本当のことかそれよりもお前は一体 何だってこんなところに寝ていたんだ 大きなお世話だろうぜ俺はここのオのまだ のそうかとまあ自分だけでうれていんのさ なが今の話を聞いたからってこいつは何も 俺が盗み聞きしたわけじゃねえお前の方 から俺の枕元へやってきて勝手に喋り 散らしたんだからこの先ともどうことが なり行こうと俺の罪じゃねえぜそれだけは 断っておくよあびの銀歯はせせら笑い ながらあに何者かを挑戦していた男ぶり から言っても悪の腕にかけても山岡屋の 幸介は一歩の引け目をこの男には感じずに いられないじっと顔色を読んでいたが俺 って 兄貴何もそう俺は尖っているんじゃねえ おめえの枕元であんな話をしたというのも これはやっぱりおめえにも運があったと いうもんだどうだ この仕事はノりで行こうじゃねえかあみは 薄い笑いをのぼせてあっさりと首を振った いけねそいつは断るなんだと山岡かよ てめえキルを車に掴んでどうする気だ 700両を乗りで行けば取り分は半分に なるもったいねえから嫌だと言うんだ俺 1人であの金をあげるんだからふざけた ことを言う何よ生り立つ筋があるかての金 じゃあるねし よし俺も山岡だ取れるものなら取って みろ1割も暗と言なら手伝わせてもやろう がさなけりゃアは取らずになる ぜどれ下へ行ってつでも笑お か2階の荒っぽい話声を下でも変に感じた のであろう玄がもカキもごやめて天井を 青いでいただがそこへ降りてきたあみと 山岡はもう何も景色ばんだ顔色はしてい なかった よまたよかあみはニヤニヤ勇し山屋 は俊作さんはもう帰ったんですかと見回し て座り込んだその瞬作は風呂から上がった おかと台所部屋の隅で何かひそひそ話して いたがやがてそっと傘を借りて帰って行っ た波紋 魚文 1嘘かな 山岡屋は小舟のヘリから落ち込みそうに顔 の中を覗き込んでい た1人で漕いできた勝舟をえた橋から少し 下のところ約20件ほどの間あっちこっち こぎ回ってはてな確かにこの辺だと言った が朝の空があまり晴れているので雲が水面 に移って見にくいのであるけれど水はよく 住んでいた白い瀬戸物のかだったのタだっ たの傘の骨などはよく見えるもう少し 真ん中の方かしら考えてみると川床は家臣 へ向かってだんだんに深くなっていんので 雨降りやの水かさが増した時などにはその 方へだんだん移動していくのが自然だった 竿を入れてみるとだいぶ深い彼は夢中に なってつったてては船を移したそこの沼土 がムムと浮いて水は一面に暗くなるしかし 流れが早いのでまたすぐに住みかったお ほっと竿は水面へ放ってしまったそう深く も見えないところだアウアウと水が渦を 描いている両手を目にかざして覗き込むと 雑魚の影さえ空いて見えるではない風気の 風神が洗い流されてしまっていんので帯び たらしい山吹き色の黄金が素肌で水に尖れ ているのだったんなるほど 花袋に詰まっているいくら見ていても磨か ない山岡屋の顔つきだった今にもなんとか して引き上げてしまいたいが対岸に船番所 のあること歌詞を行く往来のものがとも すると立ち止まること物売り線やにたりが 絶えず上下しているのですぐ感づかれて しまいそうな ことだめだ昼間はもちろん昼間行動でき ないことは考えていたので用意のため多元 に入れてきた白いご意を彼は金の沈んで いる付近へ夜の目印のためザラザラと 船べりから巻いたそして何食わぬ顔して体 橋の下をこぎってくる と山岡や山岡やラカの上から呼ぶものが あるはっと彼はあみの顔を思い出しただが 橋を片手に仰いてみるとそれは吉五郎では なくて思いがけないの玄だったああ先生 ですかどちらえお前こそ何をしているんだ だいぶ熱心らしいがお天気が良いのでさじ に雑魚でも釣ろうと思いましてね嘘を言え 雑魚ではあるまいえ聞いたぞど誰にああ いい先生ちょっと話がありますから待って おくなさい慌てて船を岸へ寄せ山岡屋は丘 へ飛び上がってみたがもう原案の姿は橋の 上に見えなかっ た2不思議な現象である急におの誤会所へ 常連の寄りが悪くなった最も来ることは相 変わらず朝となく夜となく来るが顔があっ ても誰も合打たなくなったのである1部2 部の賭にも興奮がなくなった様子なの だホテのかきの天クは考えた彼だけはまだ 何も知らないのでこの現象が不審でなら なかったおかしいぞ瞬作が嫌にそわそわし ている原案のやつも来ても妙に腹に一物と いう風だ山岡屋が誰よりも変だしあの鋭い あみの目にも何かこの頃思惑があるらしい しりと犬のように人の顔付きを嗅いでいた が分からおかに聞いても笑っているだけな のであるするとある 夕方でくさんいっぱい好き合ってくれませ んかと山岡屋が誘うどこへ引っ張っていく かと思うと深川のやらした女まで呼んで この男にしては下しかねる散在だっ た時に降りて頼みがあるがと果たしてその 晩の帰り道こうを切り出しての話にうまく いったら100両やるが乗らない かどうない話だがなんだそれは1人 やってもらいたいのだ人間王か当たり前 だろうじゃない か待って くれ100両で人 1人相手によるなあみだえあいつ を 3本屋からは品と矢の最速を受けるので とりを引き受けている堀金の親父は今日も 江の北川作の家へ来て画質に座り込んでい た困りましたなもうこの3月の初めには とっくにすりも閉じもできて半々へ収まっ ているはずなんですぜ絵ができないばかり に堀にも書かれず手前共の職人の手も愛 まっているんですすまない今日はくその 今日が日も持ち越されちゃきっと今日一杯 にはお邪魔でも待たせておいていただき ましょうもう手じゃ帰れませんからそんな ことを言わないで今日今夜だけ待って おくれ今夜こそ夜をしてもきっと描きあげ てみせるから本当ですか大丈夫 だが掘りが帰ると瞬作は机にぼんやりほを ついたまま日も何か考え込んでい たそう だ我に帰ったようにガンピへエフデを 取り出したがいくら書いても保護を作る ばかりだったそしてしまいには無数の女の 顔をいたずらに描き始めたその女の顔は皆 角に似てい た あの700両の金が手に入れば筆を置くと そんなことを考えた恋のために金の魅力 だったしかし彼にはそれを自分のものに するだけの自信がない勇気がない悪がない あのことを耳にしば瞬作はすぐ台所部屋の 隅でおにその秘密を話してみたがおは 大してそれに興奮もしなかったただ瞬作が それを手に入れたら一緒になってあげても いいね江戸を売って京都辺りでちんまりと 暮らしてみたいもうこんなご会所なんて ゴリゴリだからそんなことを囁いたきり だった瞬作はいく晩もいく晩もえた菓子を 歩いてみただが川の中へ入っていく気に なれなかった水が怖いのではなく世間の目 と世間の明りがいつも後ろで気になった ああわしのような気れもは何をしたって 生きていく力が足りない体は弱いし絵は うまくならないし悩むために生きている ようなものだフラフラと引間の下へ行った のである夕方の星が四角な狭い口から っぽく見えた瞬作は引窓の綱にすがってへ Yの上に乗っ た首へ綱をかけ足を外した死んだと思った 途端に上の横だけが折れたのか古い綱が 切れたのか瞬作は流しの手おけの上へ ひっくり返っていた桶の水をかぶったので 思わず大きな声をあげたらしいほや どうなさいましたかと隣の女房がかけてき て抱き上げてくれ た 4相口を掴みほけかけた帯の端を左の手で 持ちながらあみの吉五郎はダットのように 牙の目をきの隅へ逃げ込んでいったすぐ 後ろから追い込んでったのはカキの電だっ た青い月が空にある晩で元よりこの辺りは 一通りもなかったやら出てこいカキは大頭 を引下げて目の下を覗いた横たわっている 左目の枕木の奥にあみは包み込んでいたキ なんだってあれを何も俺にも恨みもある ところが終わりだてめえはおかを狙って いるだろうおかのことなら俺は手を引いて もいい何も女ひでりをしているわけじゃ なしいやどうあってもてめえの命は欲しい 出てこいぬ出てこねえなら刀を突っ込んで 闇をかき回すと待ってくれカキ本がある なら今のうちに言えおめえは山岡に頼まれ て俺を殺してくれと言われたのだろうそれ がどうして読めたおめえはお人だ何も知ら ねえんだ騙されていんのだあみは左目の奥 へ我のように身を避けたままそこから必死 の弁を振って山岡屋がお鉄の沈めた700 両の金を川からあげようとしているみをり 喋りたてたほめにいくらその分け前を出す と言ったのか知らねえがこれなら俺が やろうじゃねえか2人で組んでお小鉄の金 を山分けにしてもいいおかえも俺はもう手 を出さねえから命だけは助けてくれあみ からそう聞いてカマキは初めてこの頃の 事態が頷けたそして両で自分を操ろうとし たを行くん だそう かじゃあ今の話に嘘はねえな嘘だと疑う ならこれから山小屋へ行って2人で 座り込んで対決しても いい面白くなった細もう反身して出てくる がいい実は山岡屋から殺してくれと頼まれ ててめえに喧嘩仕掛けを吹っかけたのだが もうやめてその代わりにお小説のお金には 俺の息もかかっていると思ってくれ100 や2の分け前じゃ承知しねえぞへとん命 さえああ冗談じゃね危なく死神にとつか れるところだった今の話をもうちょっと 詳しく聞きてえ がいくらでも話すがおらもうこんな寂しい ところじゃ大丈夫だっていうのに何もごん だ人殺しなどはしたくないただその7百両 の一件だ が浜屋へでも行って飲みながら話すとしよ こ首がいつまでもぞくぞくしやがっていけ ね口ほどねあとだ見えても ら割合いに木が小さんだと着の土を払い ながらカキの後ろへ回ると不に相手のへ きついた うしカヒの電は全身でもがいたあの相口は 彼の腹に深く入ったまま離れなかった くるうほどカキは自ら血を絞ってその地は 月に青光りしてありの小に半端とこぼれた 白いご 一 1自分が見回らない時は人を晩に立たせて おいて山岡屋は体菓子を警戒させてい たそれでもなお彼は不安であったと見え そこから近いあめがの団子屋の2階を借り て大概はそこへ来ていたあれから何度も船 を出して鍵を下ろしてみたり 継竿に引っかけをつけて探ってみたりした が場所はあにと思いの他水深があって そんな楽な手段では上がりそうもなかった 医者の原案が仕切りとこの辺を徘徊した橋 の上から考え込んで見ている姿も何度も見 たまだまだ丘にも川にも往来の少ない陽気 型小舟で 何かやっているところも1度や2度ならず 山岡は見つけ たさみだれになると川はほとんど毎日濁っ て水もずっと増えていた分は手も出せない 濁流だった山岡はぶらりと原案の門へ訪ね てき た 生1つ見てくださいませんかどうもまた病 のせいが頭が重く てと力のない顔色をしていった容気が悪い でのこの入場では原案はすぐ初歩してくれ たご番を出して挑んだが山岡は今日はごも 進まないと言っていがでしょうこんな日に は少し貴さじに立でも行ってよきに騒いで はと外へ誘っ た好むところと言わないばかりに玄音は支 に隠れたそして戦役を自分で立ててきて これはいっぱい飲んでよくがいいすぐ頭が 軽くなろうでと進め た山岡屋は戦役を飲んで待っていたがいつ まで原案の姿が出てこないので 先生まだですか立ちかけるかくっと 両手をついて首の根を前へ折るように垂れ てしまっ たごとその唇から黒い血を吐いているので ある何か叫ぼうとするらしく畳へ爪を立て てもがいてい た 2縁日へ行ったとバヤが言うので原案は2 階で待っていた初夏の若の匂いがする晩 だっ たばやこの頃は山岡屋もカキもちっとも顔 を見せんの本当に皆様がばったりなんで ございますよとてもこれでは商売になら ないというので私にもとうとおいとが出て しまいました ほここしまうって はあお帰りなさいましたバーヤと入れ違い におは縁日で買ってきた青いの端を持って 上がってきたそれから酒が出て玄音は遅く まで話し込んでいた仕切りと玄がは今夜は 彼女に返事を迫ったおの返事次第では今の 高橋の文子を畳んで大阪へ出て家を持とう とのだったそして近いうちに大金が入る からそれを塩にとも付け加えて 言う止まっていらっしゃいなおかの方から そう言った原案は逆を置くと横になって しまっ ただが翌日になってもよよ実になっても 原案の姿はこの家から出ていかなかった その代わりにあみの姿がチラチラ見えた バーヤは風呂敷包みを持っていいをして 自分の家へ下がっていっ た翌はあみはおにも手伝わせて畳を上げて 床下を掘っていたちになった玄whilの 死体が布団ぐるみ土の下に隠されたロソの 白い反転もも畳の下の秘密となっ た誤解しだったそこの顧問にやがて貸や札 が張られたそれから数日の後であるもう 夏目た月のさえであっ た大川はシとしていた水は透き通ってい た旅姿をした男女が体橋の上に立っ た大丈夫かえよさんおが川を覗いて言うと あみは自信のある声で言った俺の生れ最初 は天竜ガの不だ天竜がから見りゃこんな顔 はまるで潜水みてなものだおにかけじゃこ 見えてもれじゃねが夏場よくこの貸筋で 市販しているなんとか流の先生にも引けは 取らねえつもりだが おや春作だよ何 春作春作はどこへ来たってしおは男の多元 を引いて知らぬふりをよいながら橋の欄間 の外へ顔を出していたひょいと振り向くと なるほど北川瞬作が来るのだったその瞬作 の挙動ももこっちをはかっているらしく 思わ れる橋を超えても仕切りとかぷを行ったり 来たりして いるあみは近づいていったいきなり声を かけると非常に驚いた様子で瞬作は逃げ かけた飛びかかってあみは彼の両手を 縛り上げたなしに きてめえなんぞは野を起こしたって無駄な こったあ私は何も決してそそんな大それた 野心を持っているんじゃありませんただ ただなんだおさんに一言話をしたいと思っ てあなた方が今夜花屋を出るところからわ しってきたんですなんだと俺たちをつけて き たって呆れけった男だ俺とくとこうして 仲良く旅立つ姿を見ても腹も立たずに指を 加えて後から見ていたのが私は一言おか さんに最後のことを言いたかったんです それで諦めるつもりだったんですあいつ にゃ刃物を出すきにもならねえ おが俺が買うから金をあげてくる間なんと か一言言ってやんねい量がつくといけねえ や嫌だよ私は罪滅ぼしと思ってよみは瞬作 の体を橋の小島へくくりつけてそこへ自分 の帯を解き始め たキハわらじは元より着物を全て 脱ぎ捨てるそして腹巻き1つの真っになる と魚のように身をひがして川の中へ踊り こんだ 3大きな波紋の下にあみの姿はしばらく 沈んでい た天竜側育ちと自分でもゴゴしていたが彼 の水の中の動作は鮮やかであった水深の底 の底まで月明かりが届いていたそこらに こぼれている白いが数えられるくらいなの あみはいく度も身を探しにしてそこに眠っ ている黄金の網の袋へ手を伸ばし た何十回目かで彼はついに掴んだ700両 と水の中で彼の心臓は叫ん だだがそれをしかと抱え込むと今度は体が 彼の思うように浮かなかった金が何しか 家庭の沼土を離れたと思うと再び体の方が 彼の力に持ってゆかれてブクブクとそこへ 引っ込まれる7百両だそればかりよあみは 思っていた水は真っ黒に濁って彼を包んだ が彼は掴んでいるものを視力を持って掴ん でいた 4夜明けが近くなる 半時一時と立ってもあみは浮いてこなかっ たついに2時も経っ た死んじゃったのかしらおかはぞっとした 青い青い水面のサザは魔のふを思わせ たおかさんごしですこの生をほいて くださいそして私はもう諦めているんだ けれど町市の春作というしがい男が昔江戸 の裏町のすみっこでじっとお前さんを思い 続けていたということだけを覚えていて 送んなさい ねそれだけだ私が言いたかったことは 瞬作さんおは彼の縄をほいてそして手首を 引っ張るようにして叫んだお前と暮らし ましょう他国へ行ってだがその時えた橋を 踏み鳴らしてここへ一瞬に駆けつけてきた 町方と取手は逃げかけるおを追い詰めて おふさもうてめえの仮面は聞かねえぞと 高手こに絡めてしまっ たその人々のざわざわと言っている言葉を 投合してみるとおかという名も大名のお 部屋様だったなどということもみんな嘘で 本当は日光さの中院の層の隠し後で土地の 宿屋の娘ということになっていたが生来の 毒型の女でうを飛び出してからは髪は もちろん長崎から諸国を流れいて行先々で 豪華な悪の生活をしていたという札つきの 女であるらしかった春作は裸のまま本所の 家まで走って帰った生きている顔色も なかっ たとしめきったまま彼は2日も外へ顔を 出さなかっ たけれど堀金の親父がそのもまた最速に来 て外から戸を叩い たうんかけているよ瞬作は多も寝ていない 目をして10数枚の学校をすぐそこへ持っ てきて渡した ええ本当ですかいと掘りかねすら目を 見張って疑っ たご視聴ありがとうございまし たよろしければチャンネル登録をお願い いたしますいいねとコメントもよろしく

坊主鉄雲の隠した七百両をめぐっての男たちの争いを描いた、吉川英治の傑作短編

 元は大名のお部屋さま——
 妙齢の碁会所の主、お可久の心を射止めるために、毎夜集まる四人の男——
 お可久と賭け碁でつながった男達にもたらされた一通の手紙——

 川底に封じられた七百両を手にするのは、果たしてどの男か?
 お聴きください。

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■魚紋登場人物
玄庵……医者
才助……山岡屋番頭
村安伝九郎……御家人を自称カマキリ
喜多川春作……浮世絵師

お可久……碁会所の女主
和尚鉄……坊主鉄雲
芳五郎……薊と渾名される遊び人
彫兼のおやじ……版木彫りと刷をこなす。

■用語集
封金……フウキン・封をした金子。
さだめし……きっと
有卦に入る……ウケニイル・幸運の続く期間をいう。

■目次
0:00 お部屋様くずれ
7:28 彼の世からの使
26:18 波紋魚紋
40:22 白い碁石

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【美男狩】
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【甲武信岳伝奇】
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【池田大助捕物帳】
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【遠山の金さん】
・https://youtu.be/mnGh-BXZQb8
【磯川兵助手柄噺】
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■銭形平次捕物控 作品リスト
https://www.youtube.com/watch?v=TAZ_R3z6i_Q&list=PLbLffmEwTDprV6OWTzThbBxKDoeB6a5r_

■銭形平次の長篇集はこちら!

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