福岡県太宰府市で女性が暴行されて死亡し、死体が遺棄された事件で、被害者の遺族が事件前に佐賀県警に相談したとしていることについて、佐賀県警の杉内由美子本部長が20日の定例会見で初めて事件についてコメントし「一連の申し出の内容からは、被害者の女性にただちに危害が及ぶ可能性があるということは認められなかった」としながらも、「今後の教訓にしたい」と話しました。

この事件は去年10月、福岡県太宰府市で、基山町の当時36歳の主婦、高畑瑠美さんの遺体が見つかったもので、太宰府市の山本美幸被告ら男女3人が傷害致死や死体遺棄などの容疑で福岡県警に逮捕、起訴されています。被害者の遺族はFNNの取材に対し、事件前に鳥栖警察署に相談したものの、対応してもらえなかったとしています。これについて佐賀県警は先月「直ちに被害が及ぶとは認識していなかった」と説明しています。

この事件について20日の定例会見で佐賀県警の杉内由美子本部長は改めて「当時の鳥栖警察署への一連の申し出の内容からは、被害者の女性にただちに危害が及ぶ可能性があるということは認められなかった」としながらも、「結果として被害者の女性が亡くなったことは重く受け止めている。本件を今後の教訓にしたい」と話しました。
また、井手栄治刑事部長は「遺族の話に基づき再調査をしており、これ以上の再調査はない」としています。

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