野原ひろし昼メシの流儀第9話「駅弁の流儀／串かつの流儀」

野原ひろし昼メシの流儀第9話「駅弁の流儀／串かつの流儀」

ここ新大久保は日本のコリアンタウン。駅周辺には韓国料理店やコスメショップアイドルのグッズショップなどが立ち並んでいる。休日は歩道を歩けないくらいの賑わいだが平日の今日はそこまででもないようだな。お、いい感じの店発見。よし、ここにするか。足のグッズいっぱい変えて大満足。新大久保って本当独特な街だよね。ね。もとは違う日にうちの会社も最近ちょっと停滞気味だよな。ああ、若い風がもっと吹いて欲しいところなんだが。今の人たち遠回しに私たちのことスカウトしてたよね。え、でも何の会社なのかも分からないのにそう言われても判断できないし。私やっぱり詳しい話聞いてくる。ああ、ストップ。私お腹空いちゃったな。そろそろお昼にしない?お、うん、そうだね。じゃあ、あのお店にする。あ、いらっしゃいませ。注文いですか?私はビビンパを。私はすンデブで。じゃあ私はえっとどうしよう?ラポッキは前にはるか食べたいって言ってたもんね。あ、いいね。じゃあラップぽきください。かしこまりました。ラぽキか初めて聞いたな。突っぽきをそれにしてみるか。すいません。はい。僕もラぽ機器をお願いします。僕も私に合わせて注文したってことえ。思い出して。ああ、すっからのことですね。駅に向かって3 件先のスーパーに売ってますよ。そうですか。ありがとうございます。素敵ですね。そんな風に思い出して奥様にプレゼントだなんて。いや、そんなすごく楽しそうに喋ってる。なんだ私と会ったのは偶然であの店員さん目当てで来てたってこと?いや、もうやっちゃないわよ。はるか。そこはほっとするところでしょ。バカバカ。はるか。よし、あとは料理が来るのを待つだけだな。お待たせしました。ラポッキです。おお、これがラぽッキか。入りのラーメンのようなものを想像していたが、意外とスープがないんだな。持ちを始めろんな具材がぎっしりと入っていて、ボリューム満点だ。そ、するのか。どちらにせよ食欲をるぜ。しかしこれどうやって食べるのが正解なんだ。普通に箸でいいのかな?隣の子は。あ、だめだ。この角度じゃよく見えない。さすがに立ち上がって覗いたら変に思われるだろうしな。そうだ。向いに置いたスーツから手帳を取り出して戻り際に覗く作戦。え、立ち上がった。まさか話しかけてくる気? なんだ?手帳出しただけか。気にせず食べよった。今私のこと勘してたよね。て、何か書き込んでる。何?私の観察日記手帳出したおかげで思い出したよ。部長に報告しなきゃいけない案件をメモしてた。そういえばさ、知ってる?何が? 新大久保で次世代のアイドルをスカウトしてるって噂。うちらもスカートされたりして。まさか。もしかしてこの人がいや、でもさすがにそれはないか。私がアイドルだなんて。よし、オッケー。ではだくとするか。まずは麺からドロっとしたレがよく絡むぜ。お、このタレ甘くて美味しい。麺はインスタントの麺のようだな。いいね、このB 感んか辛い。辛さが遅れてやってきた。相当辛いな、これは。そうだ。ミサイに写真を送ってやろう。ちょっと私を取ってる。よし、オッケー。麺の次は持ちだ。あ、お、歯があってもっちりしてるぞ。そしてほんのり甘い。甘い。この柔らかくて薄い具材は一体何だ? うん。おお。かまぼみたいだな。魚肉の練り物か。いいアクセントだな。あ、確かゆで卵も入ってたよな。一体どこ行った? さすがにさっきのは見過ごせないわ。私の写真消してくださいって言いに行こう。え、ちょっとはるか。お、あったった。やっと見つけたよ。卵。卵?私アイドルの金の卵ってこと? う、やっぱりこの人スカウトマンだったんだ。気持ちは嬉しいけどやっぱり私にアイドルなんて無理。ちゃんと意思表示しないと。はるかま私さ将来は絶対安定した仕事に着きたいんだよね。急に何の話? あ々なのと辛さで汗が止まらないけどそれがいい。癖になって次々と口に入れたくなる。ふう。ああ、うまかった。隣の彼女すぎて残しちゃったりしてるんじゃないか。おいおい、嘘だろ? 汗1つかず感触してるぞ。うまくいくかどうか分からない世界に飛び込む勇気はないな。よじ、ここまではっきり言えばあの人も諦めて。何?その表情と滝のように流れる汗はもったいなさすぎるぞ。はるか。そう言いたいの?うん。その衣装よく見合ってるぞ。あのマネージャーん、どうして私なんですか?もっと可愛い子なんていくらでも。はるか。俺には見えるんだ。お前の中に眠るスターの素質が。信じてついてきてくれ。どうしよう。信じたい気持ちが私の中に生まれてきてる。でもまだ口の中に辛さが残ってる。口直しにデザートでも頼もうかな。これうまそうだな。ちょっとお高いけど思い切って頼むか。すいません。はい。このバラエティのやつを。バラエティ。そうか。私をアイドルとしてバラエティ番組から振っていこうって作戦ね。お、おい、はるか、本当に止めるのか? はい。私だってマネージャーに頼りっきりじゃいられない。 2人で夢掴みましょう。はか 321 バーこの時のガッツが認められばれてそうしたら私2度しちゃって遠く番組そうよ私がやったのよ連続だそして満席だしてきちゃった今日までやってきたことを信じればいはい、こんばんは。なんてことに。よし、行くか。ええ、ちょっと帰っちゃうの?私やく決心がついたのに。 1800円です。はい。で、 100円足りない。あの、パッとそこでお金下ろしてきていいですか? え? あ、全然怪しいものではないんです。飯お渡ししときますから。私じゃなくてあの人に飯を。はい。完成です。うん。なんであの人なの?なんで私じゃないの?あーはるか。すみません。お待たせしました。あんたどうしちゃったの? ありかもなあ。日替わりランチはあさりかま飯し。うん。いいんじゃないか。ここにしよう。いらっしゃいませ。あちらのお席へどうぞ。ご注文はお決まりでしょうか? 日替わりランチお願いします。かしこまりました。こま飯は生から炊き上げますので 20 分少々お時間かかりますがよろしいですか? え?ああ。はい。そっか。かま飯は時間がかかるんだっけな。現在12時10分だから大体12 時半頃に完成ってわけか。ま、スマホでも見て時間潰していればしまった。会社に忘れてきたのか。まあ、飯食いに来ただけだから仕事に支障はないけど。さて、どうやって時間を潰そうかな。とりあえずメニューでも見るか。お、いろんなま飯があるな。アワビのカま飯高いけどうまそう。ええ、牛カルビの構ま飯なんてのもあるのか。うん。 1 分。まだそれだけしか経ってないのかよ。こうしてみると 20分ってのは長いよな。なんたって 3回で1時間だ。それが24回で1 日。それが365回で1年。4年に1回うるうなんてのもある。無駄に心の声を長くしてみたがこれもせぜ数十秒しか稼げないよな。あ、そうだ。財布の中の整理でもしてみるか。ポイントカードはこっち。空ポン剣はこっちと。ん、あっという間に終わってしまった。いつの間にか俺いろんなポイントカード持ってたんだな。ペンカットは髪を切るお店だから頭パーツだとして新服店は同体パーツ。文房具店は腕パーツ。シューズショップは足。完成ポイントカードラボ。なんつってお茶のお代わりお持ちしました。え?あ、どうもは恥ずかしいところを見られてしまった。ま、俺がポイントカードでロボットを作っていたとはさすがにわかるまい。こっちのクーポンは4枚か。この中から最強のクーポンを決めるトーナメントでもやってみるか。準決勝第1試合は居酒屋の 10%オフ券対ドラッグストアの600円引き。なるほど。なかなかの一種格闘異戦だな。600円という具体的な数字は魅力的だが金額が増えれば増えるほどその強さを発揮するのがパーセンテージという概念だ。というわけで、そのポテンシャルに期待して勝者は居酒屋の 10%オ。準決勝第 2 試合はコンビニの栄養ドリンク無料券対ラーメン屋の煮卵無料件。こちらは無料対決だな。煮卵はうまいよな。美味しい。だがこっちの栄養ドリンクは単品で引き換えてもらえるのが何より強い。というわけで勝者栄養ドリンク無料。さあ、いよいよ決勝戦だ。居酒屋の10%オフ隊ドリンクの無料。こいつは熱い戦いになりそう。て、このクーポン有効期限が切れてるじゃねえか。ってことはこっちが不戦で優勝ってことになるか。最後は飛んだ不完全連勝だったな。まあ、しかしこれでだいぶ時間が経ったよ。 4分を作ってトーナメントまでやって 4分しか過ぎてないだぞ。トイレでも行っとくか。うん。へえ。あ、いいな。みんな何かしらやることがあって。カま飯って時間かかるのね。お、そうだね。知らなかったよ、この声は。でもよしんと一緒なら 20分なんてあっという間だわ。ミッチーがいれば20分どころか丸2 日まったって構わないよ。やっぱりミッちーとよしりんじゃねえか。どうする?声かけるか?でも奢ってくれとか言われそうだしな。ここはそっとみみちよしりん。みちよしりん。あ、しかし普段は鬱陶しいあの 2 人のイちゃいちゃっぷりさえちょっと羨ましいと思ってしまう自分がいる。それだけ俺は今この時間をモて余ましている。何かやることは?いや、待てよ。なぜ俺は何かをやらなきゃいけないと思っているんだ?思い返せば俺はちょっと時間がくといつもいじっていた。何もしないでいることを時間を無駄にすることだと思っていたけど本当にそうなのか ?スマホがなかった時代の俺はただお店の中をぼんやり眺めたりしてお夜けにアンティークな感じの駆け時計だな。竹で編んだでかいざみたいなやつが飾ってあるん?いりの上にある魚の飾りも素敵だ。民家風のお店というか結構怒ってるよな。温かくて落ち着ける内装だ。もしスマホを会社に忘れてこなかったらこういうことには1つも気づかなかったんだろうな。むしろ忘れてよかったぜ。料理が来るまでゆっくり待つとしよう。そう何もしない。ただこの空間に溶け込み、静かに待つ。なんかあの人なんて穏やかな目をしているんだ。ああ、情報だらけの錯今。こんなに落ち着く気持ちになったのは久々な気がする。さっきまで慌てていたのが嘘のようだ。大変お待たせいたしました。おや、もう20分ですか? はあ。村まであと 5 分お待ちいただきます。砂時計の砂が全て落ちたらお召し上がりください。なるほど。わかりました。さらに5分いつもならまだ待つのかよと思っていたかもしれないが、今の俺にはむしろ嬉しい極上の昼飯を食べるためにただ待つという贅沢な時間を。 5分あっという間だったな。さあ、いよいよカま飯と5対弁面だ。おお。うまそう。この立ちの湯が町に待ったスター登場の演出みたいでたまらないな。主役のあさりを始め、ニン参ン、油揚げ、ごぼなどいろんな具材がぎっしりと入っている。そしてその隙間から顔を覗かせるふっくとしたご飯。味噌汁と漬け物、さらに出汁と薬みもついてまさに晩弱の体勢だ。まずはシ文字で混ぜて茶碗によ。この自分でやるところも楽しいんだよな。あさりと一緒にはあさりに味がしっかりしびてる。ご飯は上品な薄味だ。そしてやはりこの炊きたてのご飯のうまさよ。米の1粒、1粒が立ってるぜ。お、はい、出ました。お焦げ。これぞま飯の醍醐ミでしょう。ぬー、香ばしくて味がみてる。よしねん。さっきからあの女性の店員のことずっと見てるじゃない。誤解だよ。みちもういい。私帰る。ああ、待って。お金ここに置いときます。な、何なんだあの2人は? せっかく言ったりしてたのに。でも見ての人全然通じてない。あいつらまた揉めてるのか。だが俺の心はそんなことじゃ乱されない。そう、今はただ目の前のかま飯を楽しむ。さあ、次が最後の 1杯だ。よいよあれをくか。役みを乗せて出汁をかければ締めのお茶漬けの完成。これ最高だ。ああ、うまかった。スマホを忘れたことで新たな発見があった。たまにはわざと置いていく。これからはそんな日があってもいいのかもしれないな。よし、午後も仕事頑張るぞ。お、 2 さえからなんつもメッセージがはあ、戻ってきたな、日常に。第9 話サバみそ竜儀眺めのあすじ日本語版。第9話は仕事で疲れきったひが太サバ味噌の味を思い出し、今日こそは絶対にサバ味噌を食べたいという強い欲求から始まる。ひしは大金前に妻の未さえへ夕食のリクエストとしてサバみそをお願いする。彼の頭の中では味噌が染みた柔らかいサバと湯気の立つ白ご飯の最高の組み合わせが浮かび、まさに疲れを癒すご褒美飯として期待が膨らんでいた。しかし家に帰ったひを待っていたのは全く予想外の展開だった。真の之助がどうしてもハンバーグが食べたいと強く主張していたのだ。三さえは夫のリクエストと息子のわがままの板みになり、家の中には微妙な空気が漂う。ひしはサみそへの思いが立ち切れず苦しむ一方で息子の必死さと可愛さに強く出られない。このエピソードでは伝統的な和食を食べたい父、養殖のハンバーグを食べたい息子新之助という父とこの食のギャップがコミカルに描かれている。最終的にこの回は家族の食卓は単なる食事ではなく互いを理解し合う大切な時間である。というシリーズらしい温かいテーマが中心となっている。サバ味噌を食べられたかどうか以上に家族の笑顔と賑やかな旦那こそがひしにとって何よりの活力源なのだと感じさせるストーリーである。

野原ひろし昼メシの流儀第9話「駅弁の流儀／串かつの流儀」
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