令和元年の歌舞伎座6月夜の部は、三谷幸喜演出の『月光露針路日本(つきあかりめざすふるさと) 風雲児たち』です。公演は終わってしまいましたが、なんと、新作シネマ歌舞伎として、10/2から上演されることになったのです。「あの、感動をもう一度!」という方も、観たかった、見逃がしたという方も、10/2まで待ってくださいね。

歴史ギャグ漫画「風雲児たち」(みなもと太郎原作)を題材としており、嵐で漂流した後、10年近くかけてロシアから帰国した伊勢の漁師大黒屋光太夫が主役。光太夫を幸四郎が、女帝エカテリーナを猿之助はが演じます。
初日からすぐの6月3日に観劇しましたが、漂流という暗い状態でも、笑いもある。また、二幕目には、犬ぞりが登場し、その意外性とかわいさに思い切り笑えます。名場面です。

八嶋智人が歌舞伎初出演で、笑いのある芝居で舞台を引き締めます。最後に、光太夫(幸四郎)は女帝エカテリーナ(猿之助)に謁見がかなうのですが、この宮廷のシーンも凝っています。歌舞伎座だからできる豪華な演出です。

また、帰国の決まった光太夫とは対照に、帰えれない二人の仲間(愛之助、猿之助)がいます。このわ彼が本当に切ない。涙が溢れます。

すばらしい新作歌舞伎です!!ぜひシネマ歌舞伎で見てください。

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