モインモイン!
アニメ『ゴブリンスレイヤー』の2期が決まりましたので、この曲を。
〈曲について〉
2018年に放送されたアニメ『ゴブリンスレイヤー』のオープニングテーマです。ゴブリンスレイヤーは冒険者のアニメですが、寡黙な主人公ゴブリンスレイヤーが地道に作戦を立てながらゴブリン(小鬼)をひたすら狩っていく内容となっています。この曲はゴブリンスレイヤー自身の語りのようになっており、彼のバックグラウンド(幼い頃、ゴブリンに家族を殺され、故郷を踏みにじられたこと)をよく反映していると思います。
なお、原曲は英語です。Miliは日本の音楽グループですが、ボーカルのCassie Weiさん(当時はmomocashewさん)はカナダ国籍を持つアジア系カナダ人です。
〈音源について〉
Selphiusさんの音源です。いつもながら、素晴らしいMVですね。
原曲:https://youtu.be/Q6Ik94T99Ag
Selphius版:https://youtu.be/4IpPWJiMFf8
〈訳について〉
・Völlig nackt steh ich hier
「全てを曝け出して私は今ここに立っている」
nacktは「裸の」とかいう意味です。比喩的に、全てを曝け出すという意味もあります。
・Mich zier’n nur noch die Schatten.
「俺を飾り立てるのはもう影法師だけ」
影法師というのは不可解ですが、これはゴブリンの影ということではないかと思われます。
ゴブリンスレイヤーは類稀な実力を持っているにもかかわらず、ゴブリン以外には興味を示さないという特異な人物として描かれています。
ゴブリンの影だけが、ゴブリンを倒すだけが自分にとっては栄誉である、ということでしょうかね。
・Für euch Kreatur’n
「お前らにはな」
Kreaturは「神の創造物」という意味なのですが、転じて「くだらん人間、奴」という意味があります。
ここでは後者を採用しました。もちろんゴブリンのことです。
アニメの中でも、ゴブリンスレイヤーはゴブリンに対し一切容赦しません。
・Durch meine Hand Die Würfel fallen.
「俺の手の中でサイコロが落ちる間」
ここのサイコロですが、ドイツ語では男性名詞なので定冠詞はderです。ここではdieになっているので、このWürfelは複数であることがわかります。これに対して、英語(原曲)の歌詞ではDie(単数)となっており、微妙に差があることが面白いところです。
・Lösch sie aus und ergreif All das, was rechtmäßig war mein.
「全て抹殺せよそして摑み取れ 俺が自分のものにして然るべき全てのものを」
auslöschenで「抹殺する」です。ゴブリンを全て倒して、自分のものであるはずだったものを取り返すということでしょう。
なお、このrechtmäßigがこの曲の題名であるrightfullyのドイツ語です。
〈最後の部分について〉
無意味な単語の羅列だと言われています。Selphius版ではこの歌詞(?)が採用されていると思われますが、原曲をiTunesで聴くと下のような歌詞が流れるようになっていますのでこれが公式と思われます。ご参考までに。
Each time we’ll enter.
First time to make this
Final dangeon 無念な未来の
I have a reason don’t part the rivers
Surround them off with their heads
Christen my motive first time to notice
Final dungeon 群れて迷う
I hide among you facing my fire
At night I’m dreaming ahh 長い夢のことは
MAG.MOE - The MAG, The MOE.