古賀政男とその時代、「夜霧の馬車」(李香蘭)と藤山一郎の名唱盤「崑崙越えて」です。古賀政男は明治37年、生まれ。時代の空気に敏感に反応し、大衆の心をとらえ国民を感動させる名曲を数多く作曲しました。「酒は涙か溜息か」「丘を越えて」「影を慕いて」「東京ラプソディー」「青い背広で」など初期の作品は西洋芸術音楽の藤山一郎の歌唱によるものです。「夜霧の馬車」「崑崙越えて」は昭和16年7月新譜発売のA面B面です。可憐な李香蘭が歌う「夜霧の馬車」は東洋的なメロディーな美しさを感じさせ、藤山一郎の格調高い歌唱による「崑崙越えて」は抒情的な古賀メロディーの傑作です。画像は『評伝古賀政男 青春よ永遠に』(菊池清麿・著)。

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