■黒豆煮
大豆自身は、古事記や日本書紀に五穀の一つとして記載がありますが、10世紀の書物には「烏豆(クロマメ)」が、16世紀の宮中への献上物も「黒豆」が、大豆とは区別されて記されています。主な産地は京丹波町などの丹波地域で、大粒でしわもなく、艶やかに黒光りする黒大豆は、正月のおせち料理では「黒豆煮」にして振る舞われます。「黒豆煮」には、「黒く日焼けするほどマメに働けるように」と、長寿、健康の願いがこめられています。

■栗ごはん
京都の名産に、丹波地域でとれる「丹波くり」があります。「丹波くり」は品種ではなく、丹波の栗のことで、大ぶりで甘みがあります。「丹波くり」の歴史は古く「延喜式」にも「丹波くり」が登場し、平安時代から貴族の間で食べられていました。江戸時代になっても、幕府や朝廷への献上品として重宝されていました。少し塩をきかせたごはんに「丹波くり」を入れて、栗の甘さをより引き立たせて食べる「栗ごはん」は、秋に欠かせない一品です。

■しば漬け
地下水が流れる京都では、古来より野菜栽培が営まれ、漬物文化が発展してきました。しば漬けは京都を代表する漬物の一つで、なすやきゅうり、みょうがなどをしその葉とともに塩漬けした漬物です。しそのあざやかな紫色と酸味が特徴で、大原三千院の僧侶、聖応大師が発案しました。寂光院に閑居していた建礼門院に地元民がしそを使った漬物を献上したところたいそう喜ばれ、あざやかな紫色にちなんで「紫葉漬け」と名付けられたそうです。

■千枚漬け
すぐき漬け、しば漬け」と並ぶ“京都三大漬物”の一つである「千枚漬け」は、薄切りにした聖護院かぶを塩漬けにした漬物で、従来と異なり、長期保存を目的としておらず、繊細に漬け上げられた漬物です。江戸時代、御所の料理人である大藤藤三郎が考案したものとされます。のちに大藤藤三郎は漬物商に転身し、「千枚漬け」を販売。たちまち評判となり、明治23年に京都で開かれた全国博覧会では、全国名物番付けに入選するまでになりました。

■松茸ごはん
中丹地域の松茸は「丹波マツタケ」として流通しており、香りの良さと弾力に富んだ歯ごたえが特徴で、香りの良さに定評があり、収穫直後にマツタケを積んだ車内は濃厚な香りでいっぱいになります。山城地域で生産される「山城マツタケ」も、味や風味が丹波マツタケに勝るとも劣らないといわれ、高級食材として珍重されています。旬を迎える秋ごろになると、料亭や割烹で「松茸ごはん」や「おすまし」「すきやき」などが提供されています。

■万願寺とうがらしとじゃこの炊いたん
京のブランド産品の一つである「万願寺とうがらし」とじゃこを使った炊いたんは、家庭料理として親しまれています。炊いたんは、出汁をじっくり染み込ませるように炊いてつくるおかずのことを指します。大型の甘唐辛子の中でも細長く、肩がくびれて全体に少し湾曲し、あざやかな濃緑色で艶と張りがあり、清々しい容姿が特徴の万願寺とうがらしは、唐辛子という名ながらも辛味はなく、子どもにも安心して食べさせられる夏の野菜です。

■たけのことふき・生節の炊いたん
「たけのことふき・生節の炊いたん」は、海から遠い京都ならではのおばんざいです。生節は、生のカツオを捌いた後に、蒸す、ゆでるといった加熱処理をおこない、一度だけ燻製にした加工品のことで、東日本で呼ばれる生利節と同じです。カツオ節は出汁をとるときに利用されますが、生節の場合は、生節自体をほぐし、さまざまな料理にあわせます。たけのこの旬は、生節が流通する時期と重なるため相性がく、ふきもちょうど柔らかい時期です。

■はもの焼き物
京料理に欠かせない魚ハモは、丹後の海で年数トン程度が水揚げされています。ハモは、うなぎやアナゴに似た姿で、2m近い大物は生まれてから10年以上経っているといわれています。口には鋭い歯が並んでおり気性も荒く、水揚げされたあと、激しく動きまわり噛みついてくることがあります。肉質は白身で淡白な味わいです。調理の際に「骨切り」という熟達した独自の技術が必要で「京都の料理人は骨切りを覚えてから一人前」といわれるほどです。

■へしこ
日本海に面した丹後地域は、対馬暖流や丹後半島や丹波山地の山々を流れる河川の影響もあり、好漁場に恵まれています。伊根町を中心に食べられている「へしこ」は、サバやイワシなどの魚を米糠と塩で長期間漬けこんだ保存食です。魚を樽に漬けこむことを漁師たちは「へしこむ」といっており、「へしこまれたもの」が短縮されて「へしこ」になりました。生サバに比べ旨味があり、独特の風味が、ごはんのおかずや酒のつまみとしてよく合います。

■にしん茄子
旬と旬の食材同士の組み合わせ、相性の良い食材の組み合わせを京料理の世界では「であいもん」といいます。タイとかぶを合わせた「鯛蕪」や「えびいもと棒だらの炊いたん」、「ぶり大根」のほか、脂の多い身欠きニシンと脂がよく染み込むなすを組み合わせた「にしん茄子」も、であいもんとして親しまれています。身欠きニシンは、ニシンの内臓を取りのぞき、干物にした保存食材で、山科なすや賀茂なすといった京都の在来種を使うと美味です。

■さばずし
若狭湾ではサバがよくとれ、古くから大衆魚として親しまれていました。冷蔵技術が発達していなかった時代、サバは鮮度が落ちるのが速いこともあり、長く楽しむための工夫が考えられました。魚介類を若狭湾から都へと運ぶためのルート、通称“鯖街道”で商品を運ぶ際も、サバを塩漬け、酢漬けにしたり、焼いたものを内陸部まで運んだため、鯖街道周辺では「さば飯」や「なれずし」など、サバを使ったさまざまな郷土料理が伝えられています。

■天下一品
1971年、創業者の木村勉が、京都大学の東、銀閣寺周辺で開いた屋台がその発祥です。交流のあった石材店の社長からの好意で、その店舗の敷地の一部に屋台を固定し、1975年8月に北白川で初の店舗を構えました。鶏と11種類の野菜からつくられた「こってり」スープは、ポタージュの様にドロリとしており、麺に絡みつくかのような粘着感を持っています。スープはどろりとはしているものの、脂っこくはなく生卵の黄身のようなコクがあります。

京湯元ハトヤ瑞鳳閣
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京ごはんと鉄板焼き 京月 天満橋店
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接方来 京都タワー店
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花様 京橋京阪モール
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天下一品 総本店
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天天有 四条烏丸店
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京都ラーメン研究所
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