撮影日:2023/2/11

☆テーマ
企画の経緯
原作の内容を大幅に変えた理由
本作で描かれた“距離”
列車内撮影のこだわり
本作における”ペトログリフ”の意味
ロシアとロシア人
日本での上映

☆ 作品紹介
『コンパートメント No.6』
https://comp6film.com/

☆ イントロダクション
モスクワに留学中のフィンランド人学生ラウラ。彼女の、古代のペトログリフ(岩面彫刻)を見に行く旅は、恋人にドタキャンされ、急遽一人旅に。そんな彼女が寝台列車6号コンパートメントに乗り合わせたのは、モスクワのインテリたちとは正反対の、粗野なロシア人労働者リョーハ。最悪の出会いから始まった、二人の長い旅の行方は……。

カンヌ映画祭ある視点部門で長編第1作『オリ・マキの人生で最も幸せな日』がグランプリを受賞し、輝かしい監督デビューを飾ったユホ・クオスマネン。ロサ・リクソムの同名小説を原案にした本作『コンパートメントNo.6』で、監督第2作にして同映画祭コンペ部門に選出され、堂々グランプリを獲得。フィンランド・アカデミー賞と言われるユッシ賞では作品賞・監督賞・主演女優賞など7冠を制し、アカデミー賞®国際長編映画賞フィンランド代表選出、ゴールデングローブ賞非英語映画賞ノミネートと世界中の映画祭で17冠の快挙を遂げ、フィンランドを代表する新たな才能が誕生した。映画祭で絶賛されたセイディ・ハーラ、ユーリー・ボリソフの演技と、『動くな、死ね、甦れ!』のディナーラ・ドルカーロワの出演にも注目。

携帯もSNSもない1990年代を舞台に、アキ・カウリスマキを思い起こさせるメランコリーとオフビートなユーモア、そして雪をも溶かす純な心が、不器用で孤独な魂を結びつける愛の物語。あなたはきっと、雪深い北の街を舞台に描かれる、その結末に心をくすぐられ、微笑まずにはいられないだろう。

☆ スタッフ
監督:ユホ・クオスマネン
出演:セイディ・ハーラ、ユーリ・ボリソフ、ディナーラ・ドルカーロワ、ユーリア・アウグ、リディア・コスティナ、トミ・アラタロほか

☆ 監督紹介
1979年フィンランド・コッコラ生まれ。ヘルシンキを拠点に活動する映像作家。アールト大学のヘルシンキ映画学校2014年に卒業。在学中の中編『Taulukauppiaat(ペインティング・セラーズ)』(2010)が次世代の国際的映画製作者を支援するために設立された財団によるカンヌ映画祭シネ・ファウンデーション賞を受賞。フィンランド・アカデミー賞(ユッシ賞)でも監督賞など4部門にノミネートされた。

監督長編デビュー作『オリ・マキの人生で最も幸せな日』(2016)がカンヌ映画祭ある視点部門でグランプリを受賞。本作でカンヌ映画祭コンペ部門のグランプリに輝いた。前衛的なオペラや演劇の芸術監督や、生演奏によるサイレント短編映画を制作したり、生まれ故郷のコッコラで開催される小さな映画祭の共同設立者でもある。

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