【スカッと】息子夫婦宅に行くと丸刈りにされた息子嫁が薄暗い部屋でひっそり孫を抱いていた。私「今どこ?」息子「家族3人でハワイw来週に帰国するから!」私「そう…無事に、ね「え?」【感動する話】

孫の直人が生まれて初めての冬を迎えた 天気予報ではこの日は記録的な冷え込みを 迎えたと伝えて いるあの子たちは大丈夫 かしら真っ先に頭に浮かんだのは息子嫁の ゆかちゃんと生まれたばかりの直人のこと だ2人とも寒さで体調を崩していなければ いい けれど心配になった私はその日の夜ゆか ちゃんにスマホでメッセージを送っ た赤ちゃんもゆかちゃんも風を引いて ないところが2度3度メッセージを送って も返信は愚か既読すらつか ない真面目な性格だから無理をしてないと いい けどさらに1時間待って年のためにもう 一度電話をかけてみたがやはり結果は同じ だったただではないわ考える間もなく私は 厚手のジャンパーを羽織って自宅を 飛び出し息子家族が暮らすハツへと車を 飛ばし たインターホンを鳴らしたが反応はなく家 の中でゆかちゃんが倒れているところを 想像した私はすぐにハツの管理人を呼んで 鍵を開けてもらっ たどこにも証明はついておらず街灯の白さ だけがほかに忍び込んでいた 記憶を頼りに手探りで壁のスイッチを 見つけるところが何度つけたり消したり 切り替えても署名は全く反応しなかった どうなってるの よ不安と苛立ちで心の中が爆発しそうだっ た私は仕方なくスマホのライトで室内を 照らしながら足を踏み入れていったゆか ちゃん いるやはり外出しているだけなのだろうか そう思って引き返そうとした時寝室の方 からかかに赤ちゃんの声が聞こえたような 気がしたゆかちゃんそこにいる の私はすぐに声が聞こえた寝室へと向かっ たゆか ちゃんゆかちゃんは寒さでガクガク震え ながらも生まれたばかりのナトをシで 包み込み必死で守ろうとしていた 一体何があった のライトを当てると驚くべきことにゆか ちゃんにとって最大の自慢だった長い黒髪 が後方もなく短く切り刻まれてほぼ坊主頭 になっていたので あるひどいどうしてこんなこと に私の名前は斎藤正美61歳私は美容師と して長年自宅兼店舗の美容室で働いている 気心の知れた常連さんと毎日のんびりお しりを楽しみながらの作業は何よりの 生きがい だ店はもも夫と2人で始めたものだその夫 は若い頃に癌で亡くなってしまっ た息子の春あが生まれて間もなくのこと だそれでも私はめげることなく女で1つで 春を育てあげ たところが春あは私の努力をよそに全く 言うことを聞かず中学に上がると学校を サボりがちになってしまうたまに学校へ 行けば問題を起こし私は何度も担任に 呼び出されては頭を下げていたそして中学 を卒業すると春秋は進学することもなく 毎日町へ出ては遊び歩くようになっ た父親がいないことへの劣等感がそうさせ たのかあるいは私が母親として不甲斐ない せなのか答えを見い出せない私は春空の 将来に不安を抱きいつも頭を悩ませてい ただからそんな春空の口からある日突然俺 美容師になりたいと言い出した時には私は 夢でも見ているのかと思わず頬をつねる ほど驚いたどういう風の吹き回し 美容師と言ったらやっぱ女に持てる でしょうと春あはにやりと笑って答えた なんだかんだ言って親の背中を見て育つの ね理由はどうあれ息子が初めて自分の将来 に向けてやる気を見せたことを私は肯定的 に捉えることにし た春は美容師学校を順調に卒業 しばらくは先輩の店で見習いとして働き 始め た後に妻となるゆかちゃんもその店で働い ており春は一目で彼女に心を奪われた らしいもうアプローチの末ゆかちゃんと 結婚することになった春は自信に満ち溢れ た表情でこいつと結婚することにしたから と私にゆかちゃんを紹介してき た初めまして と申しますお母さんも美容師をされている んですよね勉強させていただき ますゆかちゃんは長い黒髪がとても似合う 笑顔の明るい素敵な女性だっ たこちらこそ末長くよろしく ね私もゆかちゃんを一目見た瞬間彼女を 好きになっ た結婚から1年が経ったある日春あが独立 して自分のの店を持ちたいと言い出した 見習いを始めてそれほど時間も経ってい ないのに春は美容師としてすっかり自信を つけたよう だ美容師になったからには自分の店を持っ て自分の実力で勝負したいんだ よ正直な気持ちを言えば私は少し不安だっ た心マが簡単に独立してやっていけるほど この世界は決して甘くないことをは長年の 経験で知っていたから だそれでも真剣な差しで夢を語る春あの 気持ちを私は無視できなかっ た資金はいくらあるの私が尋ねるとはは 少し困った表情でため息混じりに預金通帳 を見せ た美容親見習いとしての収入は毎月入って いるもののそれと同じ金額の出費を 繰り返していた ではとても独立開業できるほどの資金力に 届かない春はせっかく稼いだ収入の ほとんどを遊びに使い果たしていたの だ本来であればここで諦めるよう止める べきだったのだろうけれど私はにこりと 微笑んで分かったわお金のことなら心配し ないでと息子のわがままを聞き入れて しまった長年父親のない寂しさを背負わせ てしまったことへの罪滅ぼしのつもりだっ たのかもしれ ない実を言うと泣き夫が残してくれた生命 保険を私はこれまで全く手をつけてい なかったの だ春秋のためだものきっとあなたも許して くれる でしょ泣き夫の異を見つめながら私は心の 中で語りかけ た常連さんの中に不動産に通している女性 がいたので私は彼女に相談してみ たそれならあそこがいいわ ね半年前まで利用室として使われていた 物件だが店主が恒例で店を閉めたらしい立 条件も悪くないので息子の角手には ちょうどいいかもしれないと彼女は太鼓版 を押してくれたまたいざ回収工事が始まる 時に もうちの旦那休みはどうせ1日中家の中で ゴロゴロしてるんだから使っちゃい なさいうちの息子も大学で建築学を学んで いるんだけどちょうど夏休みで規制してる から勉強も兼ねて手伝わせるわと他の常連 さんたちも力になってくれたおかげで工事 も順調に進んだそして保健所の許可も無事 に通り店の開業はあっという間だった まさかこんな短期間で独立できるなんて 思わなかったよみんなに感謝するのよ あなた1人の力じゃ何もできないんだから ね分かってるって母さんには感謝し てるそれから私は夫の残りの遺産を預けた 通帳を春空に渡した物件の購入と回収費用 が思いの他安く済んだので夫の遺産はまだ 半分以上残っていたの だこれはお父さんからあなたへの贈り物だ からね営業費用として大事に使うんだよ 決して無駄遣いするんじゃないよあはい はい俺も子供じゃないんだからいちいち 言われなくても分かって るって黒明は煩わしそうに苦笑した お母さんご安心ください原さんが変なこと に使わないよう私が厳しく目を光らせて おきますから 朗らかに微笑むゆかちゃんの言葉に私は 思わず笑ってしまっ た春あのことはともかくしっかり者のゆか ちゃんも手伝ってくれるので私がこれ以上 口出しすることもないだろう楽観的に考え た私は遠くから2人の経営を見守っていく ことにし たところが私はすぐに自分の考えが甘かっ たことに気づかされる ちゃんは仕事が終わると時々私の店に顔を 出して近況報告をしてくれるのだがその度 に彼女の表情は暗く沈んでいっ たそして息子の独立開業から3 ヶ月春あさんが仕事に身が入らなくて困っ てるんですえ春あがどうして店を始めた 当初はもちろん原さんものりのりでした俺 の腕があれば繁盛間違いなしと気合い十分 でしたそれが1ヶ月もすると笑顔が なくなりお客さんに対しても冷たい態度で 接するようになってしまったんですそれが 3ヶ月も続くと店の評判も口コミで どんどん悪くなってしまってそのうちお客 さんも来なくなっ てゆかちゃんの報告を受けて私は信じられ ない思いだった春は自ら望んで自分の店を 持ちたいと言っていたのだ開業前はあんな に張り切っていたのにこの短期間に一体何 があったというの だろう春あさんは美容師としての腕があれ ば接客はどうにでもなるだろうと甘く考え ていたような気がしますでもお店の営業は そんなものじゃないの にゆかちゃんはそう言ってため息をつい た確かににゆかちゃんの言う通り店の経営 はただ美容師の腕さえ良ければ万事が うまくいくわけではない客商売である以上 お客様への接客態度も経営の義足に大きく 影響してしまうもの だ春あにはそういった基本的な考えが欠落 していたということ かそれで春あはどうしてるの客が来ない ことに苛立ちが募っているみたいで毎日 から飲んでばかりこれでは仕事にも身が 入らずますますお客さんが遠いてしまい ます今のところお客さんが来たら私が対応 していますがこのまま店の評判が下がれば 経営はさらに厳しくなってしまい ますゆかちゃんは今にも泣き出しそうな顔 だったが私も同じ気持ちだった分かったわ 今度私の方からあの子にガツンと言って やる ありがとうござい ますゆかちゃんは深深と頭を避けてそれ から長い黒髪をかき上げたゆかちゃんの髪 いつ見てもうっとりしてしまう わ私は暗く沈んだ空気を払拭するように 話題を変えたこの髪中学の時から伸ばし 始めているんですよとゆかちゃんは誇らし げに答えたそんなに昔からこだわりでも ある ヘアドネーションってご存知です かゆかちゃんは真剣なまなざしを向けた ヘアドネーションそういえば美容師の会合 で聞いたことがあったわねでも詳しいこと はよく知らないのよゆかちゃんは目の色を 輝かせて 答える先天性の疾患や病気や事故で髪の毛 を失ってしまった子供たちのために本物の 髪の毛を使ったを作るんですそのために 必要な髪を伸ばしてその活動をしている 団体に寄付するのが私の目的なんです誰か の役に立てるなんて素敵だと思いませんか 昔新聞でヘアドネーションのために紙を 伸ばしている女優さんの特殊記事を読んだ ことがあってこれなら私にもできるかもっ て ええゆかちゃんまだ若いのにとても だ熱弁するゆかちゃんの迫力に圧倒されて 私の心も強く揺さぶられ た春あとの結婚から半年後ゆかちゃんが 妊娠し たゆかちゃんは根が真面目な性格で私が目 を離すとすぐに無理をして しまうゆかちゃん今が1番大事な時期だ からねあまり無理しちゃだめよ私は耳にタ ができるほど繰り返し忠告したその度に ゆかちゃんは軽く笑ってご心配なく体の ことはお腹にいるこの子と相談しながら 無理のない範囲で頑張りますからと返す ばかりではめに見れば少しも休んでいる ようには見えなかった結局ゆかちゃんは 臨月ギリギリまで家計を支えるために店に 立って働き続けていたがおのの父親である 春の態度は以前にも増して悪くなってい た全く何を考えているんだ かゆかちゃんから近況報告を受けるたびに 私は母親としての不quiteなさを 思い知らされたある日仕事を早く終えた私 が息子夫婦の美容室に様子を見に行くと ちょうど遊びに出かける春あと待ち合わせ たどこへ行くの飲みに行くんだよどうせ 今日はもう客も来ない だろう春あは焦る様子もなく自分の境遇を 笑い飛ばすように言った客が入らないこと がもはや春秋にとっては状態化しており それを改善する努力すら見せなくなってい たあんたもうすぐ父親になるんだ よ私が苦言を呈しても春は付き合ってい られないとばかりに手で生えを追い払うし 仕草を見せてバイクにまたがった話は 終わってないよ少しはゆかちゃんの身にも なってはいはい気が向いたらそうする よそう笑って春あは私の声を振り切るよう にバイクを発信させ た店に入るとゆかちゃんがフロアーの掃除 をしているところだった今日もなんとか 1人だけお客さんが来てくれまし たそうでほがらかに微笑むゆかちゃんの顔 は妊婦とは思えないほどやれているように 見え たちゃんと食べてる栄養は取りなさいよご 心配なく お母さんあんたのだめじゃないよお腹の 子供のために行ってるんだ よ少し厳しい言い方だったが私はあえて 強い口調でしったゆかちゃんは私の真意を 組みとってくれたようでありがとうござい ますと涙ぐんだこんな時肝心の父親がそば に寄り添ってあげないでどうするんだ私は この場にいない春あを心の底から怒鳴って やりたかっ たゆかちゃんの話では店の経営も決して 芳ばしくないというそれなのに春あは毎晩 遊び歩いてお金を湯水のように使っている らしいあの子に通帳を渡したのは間違い だったわ ね今更ながら私は自分の判断の誤りを後悔 し たゆかちゃんはどんなに忙しい時でも髪の 手入れだけは欠かさなかったお腹を優しく 撫でながらゆかちゃんはこう言った生まれ てくる子供に教えてあげたいんです誰かの 役に立てる素晴らしさ をそんなゆかちゃんの支えになりたいと私 は思った 私は役に立たない息子に変わってゆか ちゃんたちが住んでいるハツへ行って彼女 の身の回りのお手伝いをすることにし たいつもすみません気にしないであなたは お腹の赤ちゃんのことだけ考えていれば いいの よ私が息子の育て方を間違えてしまった せいだそのせいでゆかちゃんは辛い思いを している私なりのせめてもの積み滅ぼしの つもりだったのかもしれ ない夏の終わりゆかちゃんは予定より早く 3気づいて病院に運ばれたそれなのにこの 時も春あはどこを遊び回っているのか連絡 がつかない状況だった私は繰り返し春秋に メッセージを送り続けたが待てど暮らせど 変身どころか既読すらつかない全くこんな 時に何やってんの よゆかちゃんの両親は2人ともすでに会し ているため彼女のそばにいてあげられるの は私しかいなかったゆかちゃん私がいる から安心し て必死で出産と向き合っているゆかちゃん に私は何度も励ましの言葉を投げかけ たそれから長時間に及ぶナザの末赤ちゃん の元気いっぱいの鳴き声が私の耳をつんた 生まれたゆかちゃんやったわ ね私の目から涙が込み上げてきたがその場 に立ち合うはずの春空はついに1度も姿を 見せなかっ た孫の直人が生まれて初めての冬を迎えた 天気予報ではこの日は記録的な冷え込みを 迎えたと伝えている通りで布団から上がれ ないほど寒かったわけ だあの子たちは大丈夫 かしら真っ先に頭に浮かんだのはゆか ちゃんと生まれたばかりの直人のことだ 2人とも寒さで体調を崩していなければ いい けれど心配になった私はその日の夜ゆか ちゃんにスマホでメッセージを送っ た赤ちゃんもゆかちゃんも風を引いてない ところが2度3度メッセージを送っても 変身は愚か既読すらつかない体調を崩して 動けなくなっているのではないかと私は ゆかちゃんが心配になった真面目な性格だ から無理をしてないといい けどさらに1時間待って念のためにもう 一度電話をかけてみたがやはり結果は同じ だっ たただことではないわ考える間もなく私は 厚手のジャンパーを羽織って自宅を 飛び出し息子家族が暮らすハへと車を 飛ばし たハの前に停車すると家の中は真っ暗闇に 包まれて いる年末から年始にかけて海外で暮らす 家族は珍しくないがゆかちゃんたちから そんな話は聞いていないしそもそも旅行を するだけの経済的ゆりはないはずだ を鳴らしたが反応はなく家の中でゆか ちゃんが倒れているところを想像した私は すぐにハの管理人を呼んで鍵を開けて もらっ た自分は外で待っていますので何かあっ たら言って ください私は管理人に礼を言って家の中に 足を踏み入れたどこにも証明はついておら ず街灯の白さだけがほかに忍び込んだ 確か玄関を入ってすぐのところに照明の スイッチがあったはずだ記憶を頼りに 手探りで壁のスイッチを 見つけるところが何度つけたり消したり 切り替えても照明は全く反応しなかった どうなってるの よ不安と苛立ちで心の中が爆発しそうだっ た私は仕方なくスマホのライトで室内をし ながら足を踏み入れていったゆかちゃん いるリビングで声をかけてみたが全く返事 はなかったやはり外出しているだけなの だろう かそう思って引き返そうとした時寝室の方 からかかに赤ちゃんの声が聞こえたような 気がしたゆかちゃんそこにいる の私はすぐに声が聞こえた寝室へと向かっ たゆかちゃん ゆかちゃんは寒さでガクガク震えながらも 生まれたばかりの直とをシで包み込み必死 で守ろうとしてい た一体何があったのライトを当てると驚く 引きことにゆかちゃんにとって最大の自慢 だった長い黒髪が後方もなく短く切り刻ま れてほぼ坊主頭になっていたのである ずっと泣いていたのかゆかちゃんちゃんの 目の周りは赤く晴れてい たひどいどうしてこんなこと に私は自分が着ていたジャンパーを脱いで ゆかちゃんにかけたもう大丈夫よ無理し ないで話せる範囲で構わないから何があっ た のゆかちゃんはゆっくりとした口調で語り 始め た春は直人が生まれた後も以前と変わらず 毎日遊び歩いていたというそのうち電気代 も払えなくなったゆかちゃんはついに我慢 できなくなって春空を出席したのだもっと 父親としての自覚を持ってほしいゆか ちゃんはそう願ったがその思いが春あに 伝わることはなかっ た春あは月光したまたま近くにあった練習 用のヘアカット挟みでゆかちゃんの長い髪 を無増さに切り始めたのだゆかちゃんは 最初やめてと抵抗を試みたというけれど 無理に抵抗して間違って直人に危害が及ぶ ようなことがあってはならないと考え抵抗 するのをやめてしまっ た春あは笑いながらこれでお前も人前に顔 を出せないだろうと言っていたという息子 のあまりに非常な言動に私は言葉を失った どうしてこうなるまで言ってくれなかった の ごめんなさい お母さんごめん なさいそう言ってゆかちゃんはまたしても 自分自身を責め始めた違うのよごめん なさいゆかちゃん別にあなたを責めている わけじゃない悪いのは春空なのあなたは何 も悪くないの よゆかちゃんは私に心配をかけてはいけ ないと思ってあえて何も相談しなかったに 違いないのだ 私は泣きじゃくるゆかちゃんを強く 抱きしめたこうなった原因は全て私がはあ をとことん甘やかして育ててしまった結果 なのだ自分自身の不quiteなさと他人 の痛みを理解できない息子に対する怒りで 私の心は燃えたってい た私は一旦深呼吸すると春に電話をかけ た母さん久しぶりだなどうしたんだよ急 に久々にあんたの声を聞きたくなってね それよりそっちの様子はどうゆかちゃんと 直人は元気にしているもちろんだよみんな 元気でやってるよ自宅に電話しても誰も出 ないんだけど今 どこ私が尋ねると言い訳を考えているのか 花明の声が一瞬止まっ た実は俺たち家族3人でハワイ来週に帰国 するからええハワイか羨ましいわ ね私が何も知らないと思って春は堂々と嘘 をつい たこれまで私は何のために春空の面倒を見 続けてきたの だろう若い頃に夫をなくしてそれ以来私は 休まず美容師として頑張ってきたそれも これもては春を立派な人間に育てるためだ だから春あが美容師として独立したいと 言った時も私はためらうことなくその願い を叶えてやっ たそれなのに春あは私の気持ちなどお構い なしに自分が遊ぶためだけに夫が残して くれた遺産を使い果たしてしまったのだ そればかりか自分の妻や子供にまで人とは 思えないひどい仕打ちをするなんて私は 絶対に許せない私の中で春空に対する期待 は失望へと変わっていっ たお土産は何がいい楽しみにしててよなん でもいいわ来週帰国するのねそう無事にね おい母さんなんだか引っかかる感じだな どうかしたのかよ お母さんはまだか言っているようだったが 私は構わず電話を切った私はハの外で待機 している管理人に礼を言うとゆかちゃんと 直を連れて自宅に帰ることにし たそれから思いつく限りのところへ電話を かけたので ある1週間が経ち私のスマホに春空から 電話がかかってき たちょうど空港に降り立ったところだと上 機嫌で言っている 帰ったよちゃんと母さんにお土産も買って きたから さ今更優しい息子を演じる春あだが私の心 はもう騙され ないそれはよかった わ私は欲のない声で答えたが春あは私の 異変に気づいていないらしい1時間ほどし てハツの前にタクシーが止まったよほど 楽しいハワイ旅行だったのが目の周りに サングラスの日焼け跡をくっきり残した春 あがドランクから大量の荷物を下ろした ポケットから鍵を取り出し妻と息子が待っ ているはずの我が家へ足を 運び入れる鍵を差して回せばドアはすぐに 開くと思っていたのだろうところが鍵を何 度差しなしても鍵穴との形状が一致しない なんだよこれどうなってやがる たまりかねた春あが苛立ちを声に出した その背後から私はそっと近づくとハワイ 旅行は楽しかったかしらとにっこり笑顔で 声をかけたが当然ながら心の中は怒りで 煮えたぎっていた母さん聞いてたの か私の登場に春は何を勘違いしたのか ほっとアドの表情を浮かべている聞いて くれよ母さん今帰って家に入ろうとしたら なぜか鍵が入らないんだよきっとあいつの 嫌がらせだ1人で旅行に行った俺にゆかが 悪ふざけてこんな仕打ち を自分は被害者で悪いのはあくまでゆか ちゃんだと言いたい らしい出産して間もいゆかちゃんと生まれ たばかりの名と放っておいてあんたは何を やっていたの何度も言ってるだろ 俺は家族とハワイにあんた今1人で旅行に 行ったって言わなかっ た私が矛盾をしてきすると春は何も 言い返せなくなっ た家族3人でハワイに行ったなんてよくも そんな嘘を言えたものねゆかちゃんはね 電気も止められて寒い中ずっと直を守る ように抱き抱えて震えていたんだよしかも ゆかちゃんがずっと大切にしてきた自慢の 長い髪もあんなに気い刻むなんて人として 心が痛まない のそれは悪かったよそれよりとにかく家の 中に入りたいんだ日本は寒くてこえそうだ よ春あは反省の色を見せることなく これ見よがしに両腕をさすってみせ たゆかちゃんと直人が味わった寒さは こんなもんじゃないよそれにあんたの住む 家はここにはもうないよあいつはすでに私 が解約したからねこれからは自分の住む 場所くらい自分で探しなさいこ解約どうし てそんな勝手な こと春あは急に慌て出したがそもそもハは 私の名で契約したものだこのまま外で 立ち話を続けるわけにもいかないので私は とりあえず春を近くの喫茶店に連れて行っ てそこで話を聞くことにした したコーヒーを春は無言ですすっていたが きっと味など分からないに違い ない春は青ざめた表情で私の顔とコーヒー に視線を行ったり来たりさせ た電気代も払えないほどお金に困っていた のによくハワイに行けたわ ねそれ は春あは顔をしかめたがようやく観念して その身勝手な言分を語り始めた 春空は開業した直後から友人や店でナパし た女性客にかっこいいところを見せたくて 夫の遺産で遊び回っていたと いうそんな使い方をしていればたえ高額の 遺産でもすぐに使い果たしてしまうことは 春空も分かってい たところが金の力に味を占めた春は遺産を 使い果たした後も借金をしてまで仲間たち にプレゼントをあったり旅行に連れて行っ たと いう店もうまくいってないのに随分と ふとっぱら ね心配ないよ俺だってプロの美容師なんだ これから本気を出せばすぐにでも客がやっ てきて家族を養っていける さどこからそんな自信が湧いてくるのか春 あは胸を張って答えた私は冷やかな視線を 春空に向けるとあんたの店だけど すでに売却したからね道具も全部売っ ちゃったし今更取り戻そうとしても手遅れ よと息子の根拠なき自信をこっぱみじんに 打ち砕いた嘘だろどうしてそんな勝手な ことをしたんだ春あは顔を真っ赤にして テーブルを叩いたあらあの店を続けていく 気があったの今までゆかちゃんに押しげっ ぱなしだったからてっきり店は捨てたもの だと思っていたわそもそもあの店の建物も 土地も私の名義で買ったものなんだあんた に今更文句を言われる筋合いはないんだ よだから今まで俺が遊び回っていたのは あくまで客集めが目的で俺だってちゃんと 考え て春あはおもちゃを買ってもらえない子供 のように今にも泣き出してしまいそうな目 をしている そんなに自分の腕に自信があるならゼロ から立ち直るのも早い でしょう私は息子を冷たく突き放すと コーヒーの代金だけをテーブルに置いて店 を後にし たそれから1ヶ月私もゆかちゃんも春あと の接触を避けていたが聞きこの悪い噂は 自然と親の耳にも入ってくるもの だ私に突き放された春空はあの後 友人たちを頼ってお金の無心に本した らしいしかしそもそも春空のお金目当てに 集まってきたような連中だ案の定経済力を 失った春空に今更援助しようなどとは誰も 思わなかったよう ださらに店でナパした女性客を行先々で 待ち伏せしたことで警察に通報されて しまった結局警察からは厳重注意で住んだ の人脈のなさを嫌というほど思い知らされ た春はそのまま私たちの前から完全に姿を 消してしまったので ある今頃は金融会社の厳しい取り立てに 怯えながら1人寂しく暮らしているに違い ないそれもこれも全ては春自身が巻いた種 だ私が春に対して怒りを抱いているのは 金遣いの荒さだけではないそれ許せないの はゆかちゃんとをにして苦しい生活に 追い込んだことそしてゆかちゃんが長年 大切に伸ばし続けてきた髪を春あが身勝手 な理由で切り刻んだことだあの愚かな行為 によって本来ゆかちゃんの髪を待ち望む名 も知らない子供たちの明るい未来が奪われ たかもしれないということ だ同じ髪を扱うものとしての取った行動は 決して許されるものではない長い時間を かけて春あはゆかちゃんが受けた心の痛み を思い知る必要があるだろうゆかちゃん 自身は心の痛みを口にはしないけれど 傷ついていないわけがないきっと私を心配 させまいとあえて自分の気持ちに蓋をして いるように 見えるなんとかしてやりたいと思った私は 美容子仲間のツを頼ってちゃん専用の ウィッグを作ってもらっ た息子の罪滅ぼしにもならないけどどうか これを使っ てありがとうございます お母さんゆかちゃんは笑顔で霊を言ったが その方には大粒の涙がこぼれてい た私は腰が痛いのを口実にゆかちゃんに店 を手伝ってもらうことにしたゆかちゃんは 心の傷を忘れようとするかのように がむしゃらに仕事に励んで いるな君 こんにちは常連さんが声をかけると ゆりかごの直とはキャッキャッと声をあげ て笑い出すこの頃ではなと目当てに訪れる 客もいるくらいだ招き猫ならぬ招き 赤ちゃんと言ったところか体も心も少し ずつ元気を取り戻していっゆちゃんは春と の離婚に向けて本格的に動き始めて いるゆかちゃんの笑った顔を見ていると 私たちもなんだか20歳くらい若返った 気分だ わ常連さんの1人が冗談めかしていったが ゆかちゃんと直との存在が店を明るく 盛り立てているのは紛れもない事実 だろうゆかちゃんの朗らかな雰囲気に 吸い寄せられて同じく子育てママが常連客 としてたくさん訪れるようになっ たさあて今日も1日頑張るわよあ いらっしゃい ませ今日も店内は笑顔で溢れているその 片隅では直人がすやすや可愛い寝息を立て ていた

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※登場する人物は仮名です。実在する人物・団体などとは一切関係ありません。
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