諸事情によりミュート作業!

〇合成写真にココロをうつして プロット〇

「うおぉぉぉおラストスパートォォォ‼」
「あ、おい実夏!走ったら危ねぇだろ!」
一緒に山に来た内の二人が私の横を駆け抜けていく。
あまり高くない山とはいえ、ここまで一時間近く歩いてきてよくもそんなに元気があるというものだ。
「あの二人、最近ちょっと変わったよね」
隣を歩く、元気がない方の友達に声をかける。
「変わった?」
彼女は若干荒い呼吸の合間を縫って返答した。
「そう。なんていうか、妙に仲がいいような」
「そうか?あたしにゃわからん」
私の勘違いかな。でも—— 悶々と考えていると隣からカシャッという音が鳴った。
「ふぇ?」
「またおもしろい顔してたから撮影—— アンド送信っと」
その言葉と同時にスマホに写真が届く。
口をとがらせて目をつぶる、呆けた私の横顔。彼女いわく、何かを考えてるとき私はいつもこの顔をし
ているらしい。
「へんな顔…… 」
「あたしの画像フォルダ、鈴の顔ばっかだわ」
「なんで保存してるの⁈」
「まあまあ。他にも撮ってるって—— あっあそこ!」
「こら蛍っ」
またいつもの調子で流される。膨れる私をよそに彼女は、開けた道の端へと近付いて行った。
蛍はシーッというジェスチャーとともに一度こちらを振り返り、転落防止用のガードレールを指さし
た。
(あ、リスだ)
私が気付いたことを察してか、彼女は力強く親指を立てるとスマホを構えてゆっくりとリスににじり
寄って行った。
「ル~ルルルルル~」
謎の言語を発する鈴。
自分だって変な顔になってるし。そこまで考えて良いことを思いついた。
(お返し… !)
彼女の滑稽な格好を写真に収めてやり返してやる。そう思いこちらもスマホを構える。
しかし。
「あっ」
スマホを鈴の方に向けて掲げたところで、彼女から送られてきた私の横顔の写真が表示されたままだ
ったことに気付いた。
瞬間、魔が差す。
「…… !」
「(鈴、大丈夫か~?)」
小声で心配してくる首を縦にぶんぶん振って無事をアピールする。
(言えるわけないじゃん…… )
鈴の顔に、自分の横顔の画像を合わせてちゅーさせました——— なんて。

〇同人誌第1弾「サイドチェンジ」〇
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おなじ沼のムジナ

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