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1989年当時、アダルトアニメ『くりいむレモン』シリーズで有名だった創映新社が、一般向けOVAにも活路を見出すべく製作した作品の1つ。退廃的な近未来、テロリストと戦う警察官たち、そしてサイボーグ化して復活する主人公(本作では主人公のパートナー)という要素からも、1987年に劇場公開されたアメリカ映画『ロボコップ』の影響を強く受けているうえ、本作以前から過激な暴力描写でも知られる監督の板野一郎の作風が色濃く出た内容となっている。後年、板野は映画『第9地区』のBD/DVD発売時に行われた国領雄二郎によるインタビューで彼に「傑作」と評された本作のことを、「あれは早過ぎましたね」と評している。

キャラクターデザインは1989年3月11日に劇場公開されたアニメ映画『ファイブスター物語』に続いて結城信輝が担当し、本作でも同様に描線の多いデザイン画を描き上げた。特に第1話は、作画監督を担当した梅津泰臣の画風と相俟って、高密度の人物描写が散見される。また、脚本は本作以前から数々のOVAで知られる会川昇が担当したが、第1話限りで降板したために第2話以降は板野が担当した。そのため、前述の作風は更に強まっている。

当初は全4話構成だったが、諸事情から第3話で制作は一旦中止され、第4話との間に4年以上もの空白が生じることとなった。第4話はその内容から3話構成へ再構築され、第6話をもって完結した。

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