土石流災害から3カ月あまり。熱海支援の輪が広がり続ける中、漫画家が立ち上がりました。イラストで伝える復興への思い、漫画家だからこそできることがありました。

<天野大輔記者>「あしたのジョーに、はじめの一歩。三浦みつるさんのイラストもあります。こちらは島耕作ですね。実はこちら、熱海の復興支援のためにオークションサイトに出品された漫画家たちの直筆の色紙なんです」
 オークションサイトにずらりと並んだイラスト色紙。これを落札してもらい、売り上げを熱海市に寄付しようというのです。企画したのは、作家たちで作る「日本漫画家協会」。日本を代表する作家や熱海にゆかりのある漫画家など、44人が参加しました。
<日本漫画協会 常務理事 森川ジョージさん>「漫画家は本当に何にもできない。みんな同じ思い。何かないかという時にやっぱり絵を描いて役に立ちたいという思いがある」
 「はじめの一歩」の作者、森川ジョージさんです。少しでも熱海の力になりたいと立ち上がったひとりです。今回のオークションでは、すでに1000万円以上が集まっていて、森川さんも手ごたえを感じています。
<日本漫画協会 森川ジョージさん>「告知を見たいろいろな人が熱海への思いがどこかにあって、何らかの形で支援したいと思っている人がたくさんいた。そのきっかけになったと思っている」
<漫画家 瀬戸口みづきさん>「かなり驚いた。自分の知名度や実績だと、1万円や2万円いけば良いと思っていた。、熱海に支援の目を向けている方がそれだけいたということだと思う」
 焼津市に住む漫画家、瀬戸口みづきさんもオークションに出品しました。地元・静岡のご当地ネタを扱う漫画家として、熱海を支援したいと手を挙げました。
<漫画家 瀬戸口みづきさん>「描く場所は必ず現地に足を運んでいる。個人的にも熱海は好きな街で、お宿に泊まったり、観光したり、そういう思い出もあるところだったので、何かしたいという気持ちは強かった」
<天野大輔記者>「熱海駅前の商店街です。この場所はこちらのように、マンガの一コマとして描かれている場所です。オークションには熱海が舞台のマンガを描いている作家も参加していて、復興へかける思いは特別です」
<未来屋書店熱海店 石川敏幸店長>「作品を見て熱海に来た方に、思い出の1ページにでもなればいいなと思って、聖地巡礼マップ的なものです」
 書店の一角に飾られた熱海の地図。オークションに協力した「はっとりみつる」さんが熱海を舞台に描いた作品「綺麗にしてもらえますか。」で登場した場所が記されています。伊豆山も舞台のひとつです。
<未来屋書店熱海店 石川敏幸店長>「(はっとりさんが)とても熱海を愛していただけてるのかなと思う。作品からもそうだが、今回の(チャリティ)企画を通してもそのように感じている」
 作品に描かれた場所のモデル選びには熱海市も協力していて、今回の支援に感謝を示しています。
<熱海市メディアプロモーション戦略室 ロケ支援担当 山田久貴さん>「作品の中で、熱海のいろいろな場所、ロケーションをご紹介いただくことにも増して、今回、このようなお気持ちをいただいたことは、感謝に堪えない」
 「漫画を通してこれからも熱海の街に寄り添い、街の魅力を伝えることで熱海に暮らす人々に元気を与えたい」熱海への思いをイラストとともに寄せてくれたはっとりさん。この思いは必ず、多くの人に伝わっているはずです。
#オレンジ6 10月15日放送

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