猪苗代町で開催されている「母から子への手紙コンテスト」。
猪苗代町出身の偉人、野口英世博士の母・シカが息子を思う手紙を書いたことにちなんで、母親が子どもへの思いを見つめ直すきっかけになればと開催されている。

今年はアメリカやイギリスなど国の内外から1660通の手紙が寄せられた。
今年大賞に輝いた手紙の内容は「読み聞かせ」。
その内容は…

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「読みきかせ」という言葉を聞くと、お母さんの心は少しチクッとします。
あなたたちが小さい時、お父さんはたくさん絵本を買ってくれました。でも帰ってくるのはいつも夜中。今でいうワンオペ育児だったお母さんは、毎日くたくたでした。
あなたたちを寝かしつけたと思ったら、お布団の中から「ママ読んで」と二人の声。そのたびに「また今度ね」。
たまに読んであげても、お母さんが先に寝てしまったり。
読みきかせをしてもらった子は心が豊か、とか聞くたびに、あなたたちに大切な時間をあげられなかった自分を責めてしまうのです。
でもこの間、二人が「お母さんの作ったくまさんの話おもしろかったね」
「うん、お母さん途中で眠っちゃうから続きを私たちで作ったよね」
「絵本も続きが読みたくて、お友達の中で一番早く字を覚えたんだよね」と話しているのを聞いて安心しました。
あなたたちはとても心豊かに育っていたのですね。

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最終選考委員・玄侑宗久さん:「読み聞かせをしたいけれどもなかなか疲れていてというお母さんを励ます内容だと思いますね。とっても希望を持つ人が多いんじゃないでしょうか」

上位に入賞した作品は猪苗代町体験交流館のホームページで11月中旬に公開される。

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