#ラジアータストーリーズ #ストーリー #ps2
物語の舞台は人間と妖精が共存する世界。世界の中心に位置するラジアータ王国で人間たちは生活を営み、エルフやドワーフなどの妖精たちは、人間とそれなりの交流を交えながら、地方で集落を作り静かに暮していた。そんな共存の生活が続いていたある日、水龍が突如、人間を襲うという事件が発生した。龍とは、妖精を守護する聖なる存在で、人間の前に姿を現すことは決してない生き物のはずである。突然の事態に人間たちは困惑し、そして恐怖した。当時、ラジアータ王国の白色近衛騎士団(ブラン・シュヴァリエ)を率いていた団長、ケアン・ラッセルは、単身、人々を守るため水龍に戦いを挑み、激闘の末に勝利を得た。しかし、その戦いで彼自身の命を失う結果となった。
それから数年。ケアンが英雄としてラジアータ王国に名を刻む存在になっていた頃、王国から少しはずれたソレユ村に暮らす、ケアンの息子ジャック・ラッセルは、父親のように世界に名を知らしめる騎士になるべく、ラジアータ王国騎士団への入団テスト(騎士団セレクション)に挑戦する。幼い頃から修行を重ね、ついに16回目の誕生日を迎えたこの日、彼は、姉のエアデールに見送られ、ラジアータ王国を目指した。
自信をもちセレクションに望んだジャックだったが、1回戦でリドリー・ティンバーレイクという少女に負けてしまう。リドリーは優勝、1回戦で敗退したジャックは当然のように入団できないと思われたが、彼が英雄ケアンの息子であることに気がついた王国の宰相ラークスの計らいにより、「将来性を見出された」という名目で、なんとか合格することができた。
そして桃色豚闘士団(ローズ・コション)が結成される。メンバーは団長のガンツ・ロートシルト、セレクション優勝者であるリドリー、主人公のジャックの3人で、それぞれ未熟ではあるが、名の知れた英雄や家臣を父親に持つ者たちである。彼らは周囲から軽んじられつつも様々な指令を受け、ゆくゆくは王国を支える騎士団のひとつとなるべく任務に励む。しかしある依頼の途中、ブラッドオークに襲われリドリーが瀕死の重傷を負ってしまう。だが、ダークエルフの族長・ノゲイラによる、人間には禁断の魔術「霊継ぎの儀式」により、一命を取り留める。
この一件を他の2人の責任であると考えて激怒したリドリーの父親である家老・ジャスネの命令により桃色豚闘士団は解散となり、ジャックとガンツは騎士団を解雇される。一方リドリーは、体調は回復はしたものの、先の魔術によって、自分の中に自分ではない何者かも居着くようになり、一人苦悶することになる。
解雇された2人は行く当てを求め、戦士ギルドであるテアトル・ヴァンクールに赴く。採用試験を受け見事ジャックは合格。しかし、ガンツは不合格であった。ジャックはジャーバス率いるチーム「ヘクトン」に所属され、色々な依頼をこなしていく。やがて、戦士ギルドの大隊長であるエルウェンに、隊長に任命されることになる。
ちょうどその頃。友好的とは言わないまでも、うまく共存してきた人間と妖精だったが、些細なことからその関係は悪化し始める。さらに王国内では人間が突然凶暴化する謎の病「アルガンダース」の蔓延により、国内も混乱を極める。そうした出来事からの焦りから、城の内部では重大な会議が行われ、王国の騎士団がドワーフの集落「地の谷」に牽制に征くことが決定される。しかし先走った騎士たちは地の谷を武力で制圧し、人間と妖精との間の亀裂は決定的なものとなってしまった。攻め込まれた地の谷から逃げ込んできたドワーフ・ドワドノビッチはジャックに助けを求めてきた。辿り着いた地の谷でジャックらは、ドワーフの守り神である地龍が騎士団によって倒されるのを目撃する。
後日、かつて騎士であったジャックは、妖精との戦争に向け1人でも多い手駒を求めた王国から誘いを受ける。悩むジャックだったが、同じ日の夜、リドリーが訪ねてくる。リドリーは日に日に混乱し暴走する騎士団に見切りをつけ、ライトエルフの族長・ザインと対話を試みるため、そして何より「霊継ぎの儀式」によりエルフの魂が共存したことから、ライトエルフの住処「花の都」に行くことにした。そして、自分の運命を嘆きつつもジャックに別れを告げる。
ラークスに会い、王国の味方となるために城に行くか。それともリドリーを追い、共に花の都へ行くか。ジャック、すなわちプレイヤーには選択する権利が与えられる。
あまり深く考えることなく自分の処遇を決めてしまうジャックであるが、物語はここで分岐し、騎士団や戦士ギルドの仲間と共に王国を守り、人間族の存亡を賭けて妖精たちと敵対する「人間編」と、自分を頼ってきたリドリーを守るために妖精族に与して人間族の裏切り者となる「妖精編」に枝分かれする。いずれにせよ戦争が始まったことにより、かつて協力関係にあったジャックの知人や仲間たちは人間か妖精かで敵味方に分かれ、ジャックはもう一方の勢力に属するかつての仲間たちとも剣を交えることになり、また自分が与した勢力の一枚岩ではない思惑に翻弄されることになる。
やがてジャックは世界を監視する存在として妖精に与する龍たちと、幾度となく人類滅亡の歴史を繰り返してきた世界の構造、そしてある思惑から人間と妖精の対立を煽っている存在と直面することになる。
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