瞬きもせず (漫画), by Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki?curid=1274808 / CC BY SA 3.0

#漫画作品_ま
#1987年の漫画
#別冊マーガレット
#高等学校を舞台とした漫画作品
#山口県を舞台とした漫画作品
『瞬きもせず』(まばたきもせず)は、紡木たくによる日本の漫画作品。
『別冊マーガレット』(集英社)にて連載された。
1987年9月号から同年11月号までに第1章(3話)が掲載され、のちに1988年6月号から1990年4月号まで第2章(23話)が連載された。
山口県を舞台とし、主人公の小浜かよ子とサッカー部の紺野芳弘との恋愛を中心に、家族の問題、友人の問題、進路の問題、地元に対する鬱屈した感情など、多感な時期を田舎のゆったりとした時間の中で過ごす高校生の日常を描いている。
せりふは全編山口弁で書かれており、主人公達が通学する豊央高校のモデルとなった高校は山口県立山口高等学校である。
本作品の執筆については作者の紡木が、修学旅行で訪れたことのある山口をふたたび訪れた際に、空の青さや山々の美しさに感動したことがきっかけになったといい、「木漏れ日が反射する感じで。(中略)ビジュアル的に飛び込んできちゃって、描かずにはいられなかった」と語っている。
作者は神奈川県出身だが、連載時には取材のために山口の高校に通い、サッカー部の練習や試合にも帯同した。
また、連載終了後も山口を気に入り、3か月ほど同地に住んでいた。
本作品は少女漫画の世界に地方社会を取り入れた記念碑的作品とされており、漫画家のくらもちふさこは自身の作品『天然コケッコー』について、「あの作品は紡木のおかげで発表できたんですよ。方言を使う決断ができたのは、先に、紡木が山口県を舞台とした『瞬きもせず』で成功してたから、母の田舎を出してもいいなって思ったの」と評している。
漫画原作者で批評家の大塚英志は、本作品の結末について「外へと離脱する明瞭な意思のないままむしろ流されるように東京へと旅立ち、短期間で戻り、そして大人の自分を受け入れる。(前作の)『ホットロード』が通過儀礼によって彼らの物語が『始まる』物語だったとすれば、これは彼らの子供じみた夢や希望が『終わる』物語なのだ」「主人公が選ばれし存在として外へと旅立っていく形の物語はドラマとしてたやすいが、凡庸さの中に着地する物語はひどく難しい。紡木は例外的にそれを可能にしている」と評している。
山口県に住む高校1年生の小浜かよ子は同じクラスでサッカー部の紺野芳弘に告白され交際を始める。
好意を寄せ合いながらも素直に気持ちを現すことができず、すれ違う2人だったが、友人の藤井美つ子や水谷輝哉の協力もあって徐々に信頼を深めていく。
高校2年生になり、かよ子の兄・次男の家出、友人の輝哉と女子大生の交際、修学旅行などで慌しくなる。
かよ子は自分の住む小さな街の高校生の多くが卒業後は県外に出ていくという状況を気に留めず、一日一日を過ごしていたが、選択の時が近づきつつあることを感じる。
一方、国立競技場でのプレーを夢見てサッカーに情熱を傾けていた紺野は、やがて東京への憧れを抱くようになり、高校3年生になると卒業後の進路としてサッカー部のある神奈川県の工場への就職を決める。
かよ子は都会への憧れと、生まれ育った土地への愛着とで気持ちが揺れ動くが、紺野と行動を共にすることを望み、家族の反対に逢いながらも東京の短大へ進学することを決める。
卒業後、かよ子と紺野は東京へと向かい、高校を中退して一足先に東京で生活を始めていた輝哉と再会する。
新しい生活を始めた矢先、かよ子は母が倒れたという知らせを聞くと望郷の思いを募らせ、短大を辞めて山口へ帰郷する。
一方、紺野は就職先のサッカー部から更に上のレベルのチームへ昇格できた者は誰一人いないという現実や、社会人としての生活に追われるうちに、サッカー選手としての夢を諦めていた。
それぞれの道を歩き始める2人だが、やがてお互いの大切さを再認識すると、紺野は輝哉に自分の生まれた街でかよ子と共に生きていくという決意を伝えて山口へと帰郷する。
かよ子は地元の短大に編入し、紺野は実家の花屋で働きながら子供たちにサッカーを教え、二人が交際を再開するところで物語は終わる。
小浜 かよ子(こはま かよこ) 物語開始時高校1年。
中学時代は陸上部だったが高校に入ってから始めたテニス部で美つ子と仲良くなり、その縁で紺野や輝哉たちと知り合う。
男子に慣れていないこと、街から離れた場所に住んでいること、自分の家族のことなどに漠然としたコンプレックスを感じていたある日、突然紺野から告白され、付き合うことになる。
家族は父、母、祖母、兄・長…

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